ダテコかコダテか…それが問題だ？



政宗「なあ小十郎」
小十郎「何でございますか」
政宗「BASARA２公式のお前のビジュアル見たか？　めちゃくちゃ別人だったな、コミックス版のお前と」
小十郎「……はて。私には何のお話やらさっぱり分かりませぬが」
政宗「おいおい…もしかして怒ってんのか（汗）？　俺に当たるなよ」
小十郎「別に怒る事など何もありませぬ。されど正真正銘、片倉景綱はこの私です。政宗様、それだけはお忘れなきよう」
政宗「ん〜…。しかしそこが微妙なとこなんだよなぁ」
小十郎「何が微妙なのですか！　やっぱり！　やっぱり政宗様は私に暇を与えて、あちらのごつくて下品でヤクザな景綱をお傍に置こうと考えておられるのですね！」
政宗「お、落ち着けよ…。お前、自分の事むちゃくちゃ言い過ぎだぜ…」
小十郎「あれは私ではありませぬ！　別物にございます！！」
政宗「でも一応あっちが公式っつーか。まぁ公式だしよ」
小十郎「！！！！！」
政宗「何つーか、渋くてカッコイイ感じじゃねえ？　お前だって本来ならもうちっと喜ぶべきだろ。仁義に生きる男なんざ、この伊達軍にふさわしいキャラじゃねえの。好戦的ってのもうちのカラーにあってるしな」
小十郎「………よく分かりました」
政宗「はっ！！！」←言い過ぎたと気づいた
小十郎「政宗様にとってこのコミックス版小十郎はもはや不要のもの！　なれば、私は今ここで潔く腹を切りまする！！」（すちゃっと刀を抜く小十郎）
政宗「テメエはまたかよっ！　ちょっ…待て！　いいから落ち着け！！」
小十郎「せいぜいあのヤクザ景綱を加えて、今後とも歯止めの利かない暴走軍団を持続させて行って下さいませ！　黄泉路の果てよりこの紛い物の小十郎めは、政宗様のご活躍を心よりお祈り致しております故！！」
政宗「だーっ！　どんな厭味だ！　刀振り回したままくだんねえ事言ってんじゃねえって！！」
小十郎「くだらなくなどありませぬ！　政宗様に必要とされないこの身など、最早死んだも同じです！　短い間なれどお仕えさせて頂き誠にありがとうございました！」
政宗「何だその投げ遣りな礼は！　つーか、死ぬなっつってんだろーがッ！！」

幸村「あ、あの……」（そろ〜りと登場）

政宗「！？　ゆ、幸村！？　ど、どうしたんだお前！」
小十郎「真田殿！？」
幸村「お、お取り込み中のところ申し訳ございませぬ…。されど幾らお声を御掛けしても、お２人共気づかれぬご様子だったので…」
政宗「いつからいたんだ、お前？　つーか、ここ何処だと思ってんだ。どうやって入った？」
幸村「家臣の方々が進んで案内して下さいました。政宗殿と片倉殿の大喧嘩をどうにかして止めて下され、と…。いつもの事で我らはもういい加減面倒臭…い、いやっ！　毎回止めるのも骨が折れると仰られていた（焦）！」←あんまフォローになってない
政宗「Shit！！　あいつら幸村に何言ってんだっ。わ、悪ぃな。ったく、みっともねえとこ見せちまったぜ…」
小十郎「本当に…っ。真田殿にこのようなお見苦しいところをお見せしてしまうとは！　それもこれも全ては政宗様のせいにございますれば！」
政宗「俺のせいか！？　お前が腹切るとか言いやがったからだろ【怒】！」
小十郎「政宗様が私の代わりにヤクザを家臣に取り立てると仰ったからです！」
政宗「まだそこまでは言ってねーだろうがっ！」
小十郎「これからそうなさるおつもりでしょうがっ！！」

幸村「………仲が宜しいのだな」（ぼそ）

政宗・小十郎「「！？」」
幸村「政宗殿は以前から片倉殿には絶大な信頼を寄せておられると聞いておりましたし、今更驚く事でもないのですが…。…しかし実際こうして目の当たりにすると、その事をより強く感じますな…」
政宗「ゆ、幸村？　ま、まあそれは本当だが…。お前、まさかくだらない誤解とかしてねえだろうな？」
幸村「ご、誤解とは何です…っ。某は何も…！　た、ただ政宗殿と片倉殿はとても親しく…それは……」
政宗「What？　それは何だ？」
幸村「………」
政宗「幸村！　テメエ、何黙ってんだよ！」
幸村「べ、別に…っ。某はただ、お２人は主と家臣というだけでは括れない関係だと感じただけです！」
政宗「やっぱり誤解してんじゃねえかあああ！！！！」
幸村「！！？　そのように突然怒鳴られなくともっ！　疚しい事があるからそうやって焦るのではないのかっ！？」
政宗「疚しい！？　Goddemn！！　いいか幸村よく聞けよ？　こいつはこうやって若ぶっちゃいるが、俺より十も年が上だ！　俺はこんなジジイには興味ねえ！」
小十郎「じっ…！？　政宗様、その仰りようは！　己の保身の為に家臣を貶めるおつもりか！？」
政宗「バカ野郎、幸村の誤解解く方が先だっ！！！」
小十郎「はっ！　もしやその為ヤクザ景綱を採用されるおつもりなのでは！？　あのヤクザならばさすがに真田殿と読者殿に新たな受け候補としての心配をされる必要はないとお考えになられたのですね！？」
政宗「小十郎！　テメエは少し黙ってろ！　つーかその言葉、一体何処で覚えてきやがった！？　何だよ受け候補って【怒】！！」
小十郎「政宗様があまりに真田殿真田殿と煩いので、研究したのですよ！　＜ダテサナ＞とは一体どのようなものなのかと！！」
政宗「研究するなーっ！！」
幸村「………？？？」（唖然）
小十郎「されど政宗様。研究の結果、幾らコミックス版の私を排しましても、あのヤクザはヤクザで今度は＜コダテ＞が氾濫する畏れもあります故。結局条件は同じなのですからね（ニヤリ）」
政宗「………お前な」
小十郎「私めを採用しても＜ダテコ＞の危機、ヤクザを採用しても＜コダテ＞の危機。どのみち＜ダテサナ＞の数が減る事は必定。政宗様のピンチに変わりはありませぬ」
政宗「くっ…テメエのその腹黒さはヤクザを超えるぞきっと！」
小十郎「このような暴走族軍団に長く身を置いていれば少しは黒くもなりまする。……時に真田殿」
幸村「……は、はっ？」（呼ばれてやっと我に返る）
小十郎「そう言うわけで、私が去ろうとも次のヤクザも真田殿にとっては十分脅威な存在となるでしょう。……くれぐれも油断せず、政宗様を決してお放しになりませんよう」
幸村「なっ…！　は、放すとか放さないとか…っ。それは、某は…！」（赤面）
政宗「お、おい小十郎…？　お前何言ってんだよ…。マジでいなくなる気かよ？」
小十郎「所詮私はコミックス版。公式には勝てませぬ。不要なものは淘汰される運命」
政宗「おい…」
小十郎「政宗様の御為に、せめてダテコだけでも消えましょう」
政宗「まだ言うかよお前は……（疲）」

片倉「失礼する…。おお、政宗様。こちらにおられたのですか」

政宗「！？　お、お前はゲーム版小十郎！！」
小十郎「早速やって来たか！！」（ぎっと睨みつける）
幸村「な、何？　片倉殿が２人に…！？」
片倉「ははは。相変わらず政宗様の周りはいつも賑やかでございますな。この小十郎めも是非混ぜて下され」
政宗「え…まあ、その。まあ、いいんだけどな」
小十郎「……それにしても違い過ぎる」
片倉「ん？　おお、おぬしはコミックス版の俺というやつだな。はははっ！　こいつはいい、俺もちらと見ただけだったが、見れば見る程俺の若い頃そっくりだ！」
小十郎「戯言を申すな！」
政宗「ああ、それはまずねぇだろ…」
片倉「はっはっは。まあ良いではないですか。他は知らんが、当面このサイトではどちらも同じ小十郎という事で残すそうですから」
政宗「は？　どういう意味だ？」
片倉「どのみち政宗様は幸村殿一筋。どちらの俺でも大して支障はない。よってその時々に応じて使い分けるそうです。同時存在も、まあアリだろうと」
小十郎「へ……」
片倉「そして幸村殿」
幸村「はっ…？」
片倉「２になると戦いはより混戦を極めるだろう。＜ダテコ＞、＜コダテ＞の問題ではない。＜ダテサナ＞の最大の難関はやはり＜サユキ＞！　そして新戦力前田慶次！　こいつだろう！」
政宗「あ〜！？」
片倉「絶対増える。名づけて＜ケイユキ＞」
小十郎「あ、それは私も思いました。加えて＜チカユキ＞も今後ますますその勢力を増していく事でしょう。何せＮＰＣ脱却ですからね。所詮私たちは敵武将です」
片倉「そうだな。問題は幸村殿の魅力がどれほど政宗様以外の武将たちを惹き付けてしまうか、だな」
小十郎「ですね。それで政宗様の影もどんどん薄くなって、最終的には三角関係の末捨てられる役とか回される可能性も」
片倉「それは家臣としては胸の痛む展開だな」
小十郎「まったく」
政宗「………テ、テメエら〜【怒】！！」（がばりと立ち上がり、わなわなと震える殿）
小十郎「はっ！」
片倉「しまったな。つい本音が」
政宗「テメエらなんざ、どっちも出てくんなっ！　伊達軍は俺一人で十分だ！！」
幸村「わっ、ま、政宗殿、何をっ！？」（突然羽交い絞めにされ面食らう幸）
政宗「俺は２でも暴れまくるぜ！？　無敵の強さでさっさと天下取ってな、この幸村を俺が貰い受ける！　そういう筋書きだ！」
幸村「ま、政宗殿、放して下され…っ！」
政宗「嫌だね！　折角来たんだ、どうせなら泊まってけ！　おい、お前らマジでもういらねえからさっさとどっか行け！！」
小十郎「……はいはい分かりました。やれやれ」
片倉「はは、政宗様はまだまだお若い。元気があって何よりだ」
小十郎「真田殿の御身体が心配ですがね。あまり無体をされると甲斐へお返しする時に信玄公の怒りを買うやもしれませぬ」
片倉「そうだな。そうそう、外にいる忍にも何か適当に理由をつけて追い払っておいた方がいいかもしれん。邪魔が入ると政宗様の機嫌も悪くなるだろうから」
小十郎「そうですね。……しかし片倉。貴方とは意外にも気があいそうです」
片倉「ん…？　勿論だ、俺たちは一心同体だからな！」
小十郎「うむ！　これからは共に政宗様を支えましょうぞ！」
片倉「無論！」


幸村「ちょっ…待っ…！　お２人共、待って下されーッ！　政宗殿を止め…！」
政宗「暴れるなっての！　今証拠を見せてやるからよ！　俺がお前一筋だっていう事をな！」
幸村「も、もうよく分かっ…わ〜！！！」（絶叫）
＜了＞
そんなこんなで拙サイトの小十郎はコミックス版とゲーム版の同時存在で今後とも続けていく所存です。ダテサナに愛が偏ってる故のくだらないネタ…。他カプ推奨の方、どうぞお許し下さい（汗）。

戻る