11月16日(金)〜華麗なるファッション道〜


龍麻「………う、嘘だ、ろ?」(茫然と立ちすくむ)

伊周「オーッホホホホホ! 待っていたわよ〜ん、アタシのタ・ツ・マ♪」(投げキッス攻撃)

龍麻「帰る」

伊周「無駄よ」(ジャキーン!!)

龍麻「あっ! な、何だこの鉄球はッ(焦)!?」(足首が1t の鉄球つき鎖で繋がれた)←1t の鉄球って…

伊周「ンもう、龍麻ったら照れ屋さんなんだから♪ 今日くらい素直になりなさいナ。今日はこの超美形の阿師谷伊周とめくるめく一夜を過ごせるのよvv」


龍麻「過ごしたいわけないだろ! 何でお前までクジに参加してんだよ!!」


伊周「はいはい、分かった分かった。そんなにつっかからないの。もう、ホントそういうトコも可愛いんだから〜」(ぎゅう〜)


龍麻「ぎゃー! いきなり抱きつくなーッ!!」(絶叫)


伊周「フフフ…そうやって突っ張っていられるのも今のうちだけよ。今日はアタシのデートプランに、龍麻の気持ちもフォーリンラブ♪なんだから〜vvv」

龍麻「嫌だー! 帰るー!!」(半べそ状態)



―移動後―



龍麻「……な、何だよ、ここ…(汗)? すっごい照明…それに豪華…」(きょろきょろ)


伊周「フフ、ど〜お、なかなか雰囲気良いでショ? アタシのお気に入りのフランスレストランよん♪ 龍麻もたまにはこういう所でお食事しなさいな。いつも一人暮らしでロクな物食べてないんでしょ〜?」


龍麻「俺、フランス料理なんて食べた事ないよ…! 普段はいっつも京一とラーメンだし」


伊周「ああん、ダメダメ! あんなお下品な小猿と付き合ったりしちゃ、折角の龍麻の美貌と品位が下がっちゃうわよ〜」

龍麻「でもお前、金とか大丈夫なのかよ(怯)? ここに来るまでだってベンツなんか走らせちゃってさ(汗)」


伊周「龍麻〜。天下の阿師谷家をナメてもらっちゃ困るわよ。フフ、そういうわけで、アタシのトコにお嫁に来れば、何不自由ない暮らしができるわよん。龍麻の好きな物、な〜んでも買ってあげる〜【愛】vv」


龍麻「(ぞぞぞぞぞ)………遠慮しとく。でもさ、陰陽師の家ってそんな儲かるんだ? じゃ、御門ン家とどっちが金持ちなんだ?」


伊周「……龍麻。折角のデートの日によりにもよってあんな奴の名前なんか出さないでよ。アイツはね、龍麻は知らないでしょーけど、恐ろしい守銭奴よ! 未だに豚の貯金箱で1円玉貯金をしているような奴よ」


龍麻「あはははは、まっさか〜」


伊周「本当よ〜。フフ、でも龍麻、アンタの今の顔。とっても可愛かったわよv 得しちゃったわ〜」


龍麻「阿師谷って結構面白い奴なんだな」(もぐもぐ……)←そして料理にハマる


伊周「いやん、アタシの事は『伊周』って呼んで〜」


龍麻「んぐんぐ…ごくん。ん? 別にいいけど」(あっさり)


伊周「キャー、ホント!? 嬉しいわ〜vvv ありがと、龍麻♪」


龍麻「……それにしてもさ〜。阿師谷って何でそんな言葉遣いなんだ? それに、もし女の人に憧れてるんだったら、何でさっき俺のこと嫁に来いなんてさ、みんなと同じ事言うんだよ?」


伊周「あら、アタシは女になんか憧れてないわよ。アタシはこのままのアタシが好きよ。他の何にもなりたくなんかないわ。ちなみに、アタシは断然ダントツで攻めキャラですからね。そんで、どうでもいいけど伊周って呼んでって言ったでしょ!」


龍麻「あ、そっか。ん〜ところで何でさっきから食べないの? 俺ばっか食ってるじゃん」(きょとん)


伊周「うんん♪ だってそうやってもごもご口動かしている龍麻見ているだけでお腹イッパイなんだものv」(ウインク)


龍麻「うっ……。そういうのやめてくんない(汗)?」


伊周「フフフ…それにね。この後のプランの事を考えるともうわくわくしちゃって。何も手につかないのよ」


龍麻「え? まだこの後どっか行くのか? 何処行くんだ?」


伊周「ううん、場所はここで、なんだけど。フフ、あのね、ここって表にあった看板名とは別の愛称があるのよ」


龍麻「愛称? 他に呼び名があるのか、このレストラン?」

伊周「そうよ。どんな名前か聞きたい?」(何やら近くの店員に目配せする伊周)


龍麻「……別に聞きたくない」(ものすごく嫌な予感に見舞われている)

伊周「そーお、そんなに聞きたいの! ここはね…ッ」(突然立ち上がる)

龍麻「!?」(不意に周りを取り囲むレストラン店員に引きまくる龍麻)


伊周「ここのレストランは別名『着せ替えレストラン』! お姫様ドレスは勿論ッ! メイド! バニーちゃん! 果ては裸エプロン姿にまでなってお料理を楽しむ事ができるとこなのよー!!」(ズラリと並べられた衣装の数々を取り上げる)

龍麻「ぎゃー!! 何だその変態な服の数々はー!?」

伊周「さあ龍麻、これらに着替えるのよー! 時間はたっぷりあるわ! どうせなら全部っ。全部着ちゃって頂戴! そんでもって『はい、伊周♪ あーんvv』ってやってくれたらもうサイコーッ!!」


龍麻「わー! な、何いきなりテンション変わってんだー! 俺帰るー!!」


伊周「ゲハハ、無駄だって言ってんだろーがッ! 大人しく俺に食われなーッ!!」(ジャキーン!!)


龍麻「しまったー! 料理に夢中で鉄球外してなかったー!!」(大慌て)




アンコ「……おいしい……おいしすぎるわ、着せ替えレストラン…ッ!!」(握りこぶし)←植木の陰に隠れて

導摩「……倅よ、ワシはバニーちゃんを早く見たいぞ…」(ハアハア)←アンコのさらに背後から



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