12月14日(金)〜周りなんか気にしない!〜 |
龍麻「うう…ひどい二日酔いだ…」(ふらふら) 紫暮「ウオッス! 龍麻!!」(気合十分、紫暮スタンバイ) 龍麻「あ、紫暮…。今日はお前なんだあ」 紫暮「おう! ワッハハハ! 驚いたか?」(豪快) 龍麻「いやあ…うん、まあ…。まさかお前までこんな企画に参加しているなんて。しかもその格好…は…」(汗) 紫暮「ん? 何だ、おかしいか? 着慣れないせいか、確かに俺自身、どうにも落ち着かんのだが」←何とスーツ姿である! 龍麻「いや、いいんだけど、いいんだけどね! …しっかし改めて見ると…」 紫暮「似合うか!?」 龍麻「え!? う、うん、そうだね。似合うよ…。(でも高校生にはとても見えない…汗)」 紫暮「せっかくの龍麻とのデートだ! 俺もいつもの格好じゃサマにならんからな!」←それはそうだが… 龍麻「あ、でもさ。何処へ行くつもりなんだ? 俺、紫暮の事だからお前ン家とか行って手合わせとかかと思ったけど。その格好を見ると、どっか行こうって思ってるんだろ?」 紫暮「当たり前だろう! 龍麻、デートの日に何でわざわざいつもと同じ事をする必要があるんだ? デートってのはこう、お互いをより理解し合う為のものだろう? たまには違う角度からお前とだな…」 龍麻「わ、分かった分かった。デートデート言うなよー。何か照れくさいじゃん(焦)」 紫暮「そうか? 俺は全く平気だがな! ワハハハハ!」(やはり豪快) 龍麻「何で紫暮までそんなものしたいかなあ…」 紫暮「それは相手がお前だからだよ」 龍麻「えっ?」 紫暮「わっはははは! よし、それじゃそろそろ行くぞ、龍麻! 俺について来い!」 龍麻「う、うん…っ」 ―移動後― 龍麻「…………」(♪チャンチャンチャララ〜♪←陽気なBGM) 紫暮「おう、龍麻! ほれ、これが1日フリーパス券だ!」(♪タラッタラッタッタ〜♪←楽しいBGM) 龍麻「遊園地……」 紫暮「おう! どうだ、今日は平日だから思ったよりも空いているぞ! 俺たちはラッキーだな!」 龍麻「し、紫暮…何でその…遊園地なの…?」 紫暮「?? デートと言ったら、やはり遊園地だろう! 龍麻、何に乗りたいんだ? 何でも言っていいぞ! 俺も付き合うからな!」 龍麻(こ、こんな格好の紫暮と2人きりで遊園地…周りの視線が痛い…泣) 紫暮「どうかしたか龍麻? 顔色が悪いぞ」 龍麻「あ、いやその…何でもないんだ…っ! た、ただちょっと気分が悪くてさ」 紫暮「何っ!? お前ともあろう男が一体どうしたんだっ! ……ん……ははあ……」(にやり) 龍麻「な、何……?」 紫暮「ワッハハハ! 龍麻、お前はやはり可愛い奴だな! だが、怖いなら怖いと素直に言えばいいだろうに」 龍麻「は?」 紫暮「分かった分かった。ジェットコースターとかは、じゃあ、やめにしような! 派手なやつは苦手なんだろう?」 龍麻「え!? い、いやそういうわけじゃな―」 紫暮「誤魔化すな、龍麻。それじゃあ、あれにするか? コーヒーカップとかメリーゴーランドとか」 龍麻「え…ええええええ!?」(ある意味絶叫) 紫暮「俺は何でもいいぞ! お前と一緒ならな! よし、行くぞ龍麻!!」(龍麻の首根っこをひょいっと掴んで引きずる) 龍麻「ちょ、ちょっと待って紫暮ーッ!!」(ズルズルズル…) ―しばらくお待ちください― 紫暮「ほお、なかなかの眺めだな。良いもんだな、観覧車というのも」 龍麻「うん…そうだね…」(ぐったり) 紫暮「ん? 何だ、龍麻。お前、高い所も苦手なのか? 案外弱点の多い奴だな」 龍麻「そうかもしれない…。紫暮はタフだな。お前って全然周りの事とかに無頓着だし」 紫暮「んん? 周り? 周りがどうかしたのか?」 龍麻「だから! 結構みんな注目してたじゃん! 男2人でメリーゴーランド乗ったり、コーヒーカップ乗ったりさ!」←結局乗ったのか! 紫暮「?? そうだったのか??」 龍麻「そうだよ! は〜あ、大物だよ紫暮は。俺はすっかり消耗しちゃったっていうのに」 紫暮「わっははは! そうか、それはすまなかったな!」 龍麻「全然すまないって感じじゃないじゃん」(ぶー) 紫暮「ハハハ! まあ、そう言うな。俺はずっとお前の事しか見ていなかったからな、他には目がいかなかったんだ」 龍麻「え…ええ(焦)?」 紫暮「今日が来るまでもな、お前が喜びそうな所は何処だろう、俺がしてやれる事は何だろうとあれこれ考えたりしてな。我ながら、どうにも落ち着かん日々を過ごしていたよ」 龍麻「し、紫暮…そんなの、お前らしくないじゃん」(赤面) 紫暮「そうか? うむ、そうかもしれんな。わっはははは!」 龍麻「そうだよ…っ。お前はさ…お前は…大体! 紫暮が遊園地なんて、そんなの合わないだろ! もっと何ていうかさ、硬派な所があっただろ!?」 紫暮「そう言われてもな。俺はここしか思い浮かばなかった!」(きっぱり) 龍麻「う…。そ、そうなのか…?」 紫暮「ああ! 大体、俺に合わなくても良いんだ。お前に合っていればな!」 龍麻「お、俺!? 俺って遊園地って感じするのか!?」 紫暮「ああ! ま、お前は何処へ行っても絵になる奴だがな!」 龍麻「か、からかうなよっ!!」 紫暮「からかってなどいないぞ。まあ、いいじゃないか。そうだ、これを降りたらソフトクリームを買ってやろう!」 龍麻「……そ、そ、それって……」(頭を抱える龍麻) 紫暮「ん? ソフトクリームは嫌いか、龍麻?」 龍麻「………好き」 紫暮「だったら遠慮するな! 今日は俺の奢りだ、何でも好きな物を食わせてやる! あまり高い物は困るがな! ワッハハハ!」 龍麻(周囲から援交に見えたりしないだろうか……)←それでも買ってもらうつもりの龍麻であった 紫暮「おっ、龍麻、見ろあれを! 富士が見えるぞ。壮観だな!」 龍麻「えっ…どれどれ……」(立ち上がって紫暮の見やる方向へ視線を向ける) ―その時、お決まりのように観覧車がガクリと揺れて傾きました!― 龍麻「わっ……!」(体勢を崩し、ぐらりと倒れこむ龍麻) 紫暮「大丈夫か、龍麻」(がっちりと龍麻を支える紫暮) 龍麻「あ、うん…。わ、悪い……」(紫暮の膝の上で抱っこされる状態になってしまった龍麻) 紫暮「龍麻、お前見た目以上に軽いんだな。もう少し食った方がいいぞ」(龍麻の身体をべたべた触りながら←筋肉のつき具合を見てる) 龍麻「そ、そうでもないよ! こ、こら離せって!!」(かーっと赤くなってしまう龍麻) 紫暮「………」 龍麻「し、紫暮…っ? どうし―」 紫暮「あ…いや、すまん。ただ、このまま下に降りるまでこうでも、俺は一向に構わんのだがな」 龍麻「お、俺はごめんだー!!」(じたばたじたばたっ) 紫暮「そうか。残念だ」(潔くぱっと手を離す紫暮) 龍麻「…ぜえはあ…。(きょ、京一だったら危なかった…)」←京一に対し失礼(?)な事を考える龍麻 紫暮「ん…そろそろ終わりだな」(地上に近づく様を眺めて) ―観覧車を終えた後― 紫暮「龍麻、ソフトクリームを買ってきたぞ」 龍麻「あ、サンキュー!!」(ベンチに座ってげんなりしてたが、アイスを見て復活) 紫暮「それでどうだ、龍麻? 俺とのデートは楽しいか?」 龍麻「えっ? う、うん、それはまあ……。こういうのもたまには新鮮でいいかもね」 紫暮「そうか! なら俺も壬生に代わってもらった甲斐があったというものだ!」 龍麻「え? それってどういう事?」 紫暮「実はこの間の騒動でな、俺は見事落選組に入れられてしまったんだよ。その時、今日の日を当てた壬生が自分はいいからと言って俺にその権利を譲ってくれたんだ。自分が辞退すると言ってな」 龍麻「えっ…。そ、そうなんだ。じゃあ、あいつはこの企画には参加してないんだ…」 紫暮「残念か、龍麻?」 龍麻「そ、そういうわけじゃ……」 紫暮「あいつはいい奴だ。男気もあるし、俺は好きだぞ。龍麻、お前はどうだ?」 龍麻「え…それは俺だって…。で、でも紫暮、何でそんな事?」 紫暮「ん? それは今日という日を譲ってくれたあいつの事を隠しているのは、男としてフェアじゃないと思ったし、この週末はお前の休養日に当てられていると聞いていたからだ」 龍麻「……だから?」 紫暮「さあな。あとはお前の好きにするさ」 龍麻「………紫暮って馬鹿だなあ…。自分のデートの日に、他の奴の話するなんて、サイテー」 紫暮「ワッハハハ! 元々俺はこういうのに向いていないんだ! お前も、今日で懲りただろう?」 龍麻「……はは。バーカ、そんな事ないよ。またさ…来ような! 2人で!」(にっこり) アンコ「……さあ、これで龍麻君が明日どう出るか……待て次号!!」←ソフトクリームをなめながら |