【11】
■本日の立候補者:黒崎隼人■
おっ、ここだな! ひーちゃんに愛のメッセージを贈れる場所ってのは!
あーごほん…。俺の名前は黒崎隼人…そしてまたの名を…!
ひーちゃんを護り、練馬の平和を護る! 熱きヒーローコスモブラック!!
……ふ、決まったな。
いやあ、最近全然出番ないんでホント寂しかったぜ。
俺にひーちゃんの事語らせたら心底熱いぜ〜! ホント、今日は何から話したもんかな。
うーん、ま、思い浮かんだ事から適当に喋るな。
ひーちゃんはさ。とりあえず、すっごくフツーの高校生だな。俺はそう思うぜ。
そりゃ、学校の成績は俺なんかよりずっといいみたいだけど。あ、体育なら負けないぜ、俺!
ふ…ひーちゃんって戦闘は凄くても、球技とか器械体操なんかは案外苦手みたいでさ。他にも結構苦手科目、多いんだよな。
だから試験で苦労してないって顔。あれはひーちゃんの影の努力によるものだ。
そういうところは他の奴らにないひーちゃんの生真面目さっていうか、すごく真っ直ぐな、俺の好きなところでもあるけど。
けど、だからってそんなひーちゃんは決して特別な高校生ってわけじゃない。そういう奴はクラスにだって1人や2人いるだろ?
でも俺は、そんなフツーっぽさこそが、ひーちゃんが世界のヒーロー足りえる所以だと思うんだ。
それこそがひーちゃんの凄さだって…俺は感じてる!
うん…だからある意味、俺はやっぱりそんなひーちゃんの事をすげー尊敬しているのかもな!
だけど、だからこそ…俺はひーちゃんにだけ大変な事を任せたくない。
俺もいつも隣にいて、ひーちゃんを護ってやりたいな。はは…出番は少ないんだけどさ。
つまり…ひーちゃんの笑顔は、この俺が護るぜ!
あ、これは同じヒーローとしてとか、俺自身の正義感からとか…勿論、そんな事じゃないぜ。
俺はひーちゃんを愛してるんだ。友情っていう感情よりももっともっと熱い意味でさ!
それを俺は悪い事だって思わない。ひーちゃんへの愛が俺を強くしてるんだからな!
だから俺、コスモブラックは…これからも自分の信じる道を突き進むぜ!

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「モニター室にて」
雪乃「…ったく、あいつはいつも飛ばし過ぎなんだよなー…」
龍斗「ねえねえ、あれ外して欲しい」
雪乃「ん? 何、メガネか? 外させてどうするんだよ?」
龍斗「別にどうもしないけど。カッコいいから素顔を見たい」
雪乃「か、かっこいいって……思うのか(汗)? あのヒーローおたくを?」
龍斗「カッコ悪いの?」
雪乃「い、いや…まあその、仲間だし…な。そこまでボロくそ言う気はないけどよ。あいつらのテンションったら、ホントいっつも凄いんだぜ? ひーちゃんは見た事ないからそんな事が言えるんだよ」
龍斗「熱い男は好き。龍麻のハートも熱き炎で焼き尽くせ!」
雪乃「…お、おい? た、龍斗が黒崎の熱に当てられてる…(汗)」