【22】
■本日の立候補者:御門晴明■
……ひどい有様ですね。
誰が暴れたのかは容易に想像できますが、それにしてもこれが2周年を祝う場所ですか。
ロクでもない所だからと言って、仮にも龍麻さんを愛でていると公言している以上、それ相応の体裁は整えて欲しいものです。
でなければこの私が困ります。
おや。何か文句がおありですか。
何故私のような部外者が煩く口を差し挟むのかとお思いのようですね。
確かに…本来、こういった事にやかましく騒ぎ立てる事は私の本意ではありません。
ですが龍麻さんはああいう方ですからね、怒りたくとも怒れない事が多々あるでしょう。
あの人は優しすぎるのです。
言いたい事の半分も飲み込んで、あれではいつか喉を詰まらせて死んでしまいますよ。
まあ…そんな龍麻さんだからこそ、とても愛しく感じるのでしょうが。
……それでも時々、忌々しくもなりますね。
…………。
ああ…失礼。そんな事は、今はどうでも良い事ですね。
つまり私は、自己主張のできない困った友人の為にお節介を焼いていると…そういうわけなのです。
私が代わりに怒らなければ、どうせ誰もこの状態に意見などしないでしょうからね。
フ…ただ龍麻さんから見たら、こんな私はさぞ鬱陶しくやかましい男でしょう。
いつだってそうですからね、龍麻さん自身に対しても私は煩く接する事が多いです。
ですが構いません。邪険にされても結構。
どう思われても…私は龍麻さんには厳しく口やかましくいきたいと考えています。
それこそが私の存在理由なのですから。
そしてこれからも私は私らしくあの人の傍らに在りたいと…そう、思いますね。

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「モニター室にて」
アンコ「会場が汚いままだから御門君が不機嫌だわ…。だって時間がないんだもの(汗)」
龍斗「式神作って欲しいなあ」
アンコ「ん?(またこの子は1人で訳の分からない世界に飛んでってるな…)」
龍斗「俺、式神見るの好きなんだ。この後あの人こっちに呼んでいい?」
アンコ「別にいいですけどね…。でもまだまだこの後のゲストへのコメントもあるんだから、遊んでばっかりは困りますよ?」
龍斗「分かった。じゃあ早く呼んで」
アンコ「…ちなみにひーちゃんさんは御門君みたいな男性はどう?」
龍斗「一途な人は好きだよ」
アンコ「一途…ああ、それって案外御門君にぴったりな言葉かもね…」




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