【23】
■本日の立候補者:村雨祇孔■
フ…やれやれ。
やっぱり俺も混ざらなくちゃマズイのかい?
先生を崇めろってんならいくらでも崇めるし、誉め殺しってのもお手のもんだけどよ。
晒しもんになるのはゴメンだぜ。
どっかから見られてるわけだろう? ……全く、イイ趣味してるな。
まァ、しょうがねえ。これも先生の為だと思ってご奉仕するか。
先生はな、何つってもあの眼がいいな。
気の抜けた時に見せる綿菓子みてえな軽くて甘い視線も好きだがよ。
やっぱり戦いの時の先生はピカイチだぜ。
元がいいってのもあるだろうが、先生の強さの秘密はそれだけじゃねえ。
あれはいつもギリギリのところに立っている男の眼だ。切羽詰ってる…必死の眼だな。
あんだけの力があればあそこまでムキになる必要なんざねェのに…いつもどっかで泣きそうな面してやがる。
ああいう健気なところを見せられると…ふ、さすがの俺も参っちまうぜ。
全部許してやりたくなるな。
全部…やってやりたくなるんだよ。先生が望む事、全部な。
多分周りの奴らも先生のそんなところに惚れてンじゃねえか?
強くて弱い…緋勇龍麻に…。
だがまァ、それにしたってあいつらの先生への猫っかわいがりは尋常じゃねえけどな(苦笑)。
傍で見てるとまったく呆れるぜ。あいつら、先生の事をマスコットか何かと勘違いしてンじゃねえか?
かくいう俺も、先生見てるとつい一言二言からかいたくなる時があるんだが。
少なくとも俺は無理やりは好きじゃねえよ? 結構意外とか言われるんだが、心外もいいとこだぜ。
どうせ先生をいじくるならよ…思いっきり許可を得てからの方が、いじり甲斐もあるってもんだ。

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「モニター室にて」
アンコ「村雨君…何だか余裕な感じのコメントねえ…。龍麻君をモノにする自信があるのかしら」
龍斗「あの人…」
アンコ「え? 何ですか?」
龍斗「あの人は龍麻の事をよく分かってる。よく見てるね」
アンコ「へえ…。そう…なのかな…?」
龍斗「ああいう人に貰われれば龍麻は楽ができる。全部やってもらえるよ」
アンコ「え、ええっ!? じゃ、じゃあひーちゃんさんは村雨君が龍麻君の旦那様になればいいと…!?」
龍斗「一妻多夫制でね」
アンコ「……ひーちゃんさん。うちのサイトの趣旨をよくご存知で」




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