B.「恋愛映画」を選んだ場合。



(やっぱこういう映画でひーちゃんの手をさり気なく握ってだな…!)
京一としては映画は単なるムードを盛り上げる為の餌に過ぎません。
(お、いいシーン! よし、ここでこっそりひーちゃんの手を…)
「………ぐう」
「……あん?」
「zzzzzz………」
「あれ? あれ、ひーちゃん…?」
「ううん…むにゃむにゃ……」
「………(汗)。寝てる」


龍麻は恋愛映画があまり好きではなかったようです。
こういうものにムードを感じるタイプでもなかったようで…。
京一の作戦は水泡と帰してしまいました。


「でも…折角だからこっそり手握っとくか(涙)」
京一はほろりと心の中で涙を流し、眠る龍麻の手をさり気なく握って我慢する事にしたのでした。
ちょっと可哀想でしたね。



【BAD END8】



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