A.「ごめんごめん」を選んだ場合。



「悪い、ひーちゃん。別にバカにしたつもりはねえんだよ」
京一は素直に謝り、龍麻に苦笑して見せました。
「ただ意外だと思ってさ…。ひーちゃんっていっつもどんな敵にも平気な顔で向き合ってくだろ?」
「……それとこれとは話が別」
「そうかあ?」
京一の首をかしげたその返答に、龍麻がくると振り返って怪訝な顔を見せました。
「何だよ?」
「いや…ひーちゃん、もしかしていつも我慢してる事多いのかなってよ」
「え……」
「だからまあ…俺はよ。何つーか、嬉しかったわけ。弱気なひーちゃん見れて」
「な、何だよそれ……」
にこにこする京一に、龍麻が困ったようになって俯きました。
それでも少しだけ頬を赤らめて。
「な、ひーちゃん。じゃあ違うもんにしようぜ。ひーちゃんのいい物でいいから」
「あ…でも…折角京一の誕生日なのに…」
「いいからいいから! 俺はひーちゃんと一緒にいるだけで幸せなんだからよー」
「……………」
そうして屈託なく笑う京一に、ようやく強張った龍麻の顔も笑顔になり。
2人楽しく遊園地デートを送りましたとさ。



【END4】



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