02.12.テーマ「惚れ薬」


【京主】

「なあ、京一。これ裏密さんがくれたんだ。惚れ薬だってさ」
「はあ〜? また怪しげなもん作りやがったなあ」
「でも面白そうじゃん。これを飲ませた人は目の前の人を一目で好きになっちゃうんだって」
「ふうん。それでひーちゃん、使ってみる気なんだ?」
「効力も一時間って短いらしいし、お遊びで。へへ、京一飲んでみるか?」
「ばっか。俺に飲ませてもしょーがねえだろが。ホントに効いてるのかどうか分からないだろ」
「……? 何で?」
「……何でじゃねえよ、馬鹿」
「むっ! さっきからバカバカって! ちぇ、何だよ…京一は乗ってくれると思ったのに…」
「あのな…元からひーちゃんに惚れてる俺に使っても意味がねーって言ってんだよ! 気づけよ、いい加減…」


【壬生主】

「壬生の作るご飯はいつもおいしいなあ」
「そう? 良かった」
「こんな美味いもん食わされたら、どんな女の人もイチコロだね」
「……龍麻。君は?」
「うん、俺も。俺も壬生の料理に一目惚れしちゃったから。それを作った壬生の事も大好き」
「随分軽く言うんだな…」
「え? そ、そんな事ないよ(焦)。そ、そうだ! 今度は俺が作ってあげようか!?」
「龍麻が?」
「うん! 前から壬生に料理の弟子入りしたかったんだ。俺は下手くそだけど…食べてくれるか?」
「……それこそ…その『惚れ薬』を食べてイチコロになるのは僕の方だろうね」


【如主】

「翡翠。惚れ薬をくれ」
「……悪いがうちではそんな怪しげな物は取り扱っていない」
「嘘つけ! それ以上に怪しいもん、いっぱい売っているくせに!」
「それは僕の店を侮辱しているのか、それとも僕自身を…」
「あ〜煩い煩い! ないならいいよ! 自分で作る!」
「ふう…毎度の事ながら分からない人だな。そんな物作ってどうする気だい」
「ばか、飲ませようと思ってる本人に使い途を喋るわけないだろ!」
「……………」
「うー、この店が駄目なら御門か裏密さんのとこかな。それとも案外美里とか…」
「龍麻。そんな物必要ない。君自身が目の前にいれば…僕に薬は必要ないよ」


【劉主】

「なあ、劉。中国って珍しい薬がいっぱいあるけど、お前も色々持ってきてたりするのか」
「持ってるで。生活に困ったら売ろ思て。目玉商品はこれやな…中国秘伝の惚れ薬!」
「惚れ薬〜? 効くのかよ、そんなの」
「まあ薬なんてもんは、気持ちの持ちようで幾らでも良薬になるもんや」
「……インチキじゃないかよ(汗)」
「あはは。けどな、何処ぞの村には、ほんまもんの惚れ薬があるらしいで」
「え〜、そうなの? …でも俺も、いつか中国行ってみたいな」
「うん。行こうな。絶対行こ!」
「へへ…劉、案内してくれる?」
「当たり前やん。旅のお供には絶対必要や。薬より大事な劉弦月…ってな」


【犬主】

「先生。これ、お土産です」
「ん…コーヒー…か? 銘柄が記されていないが?」
「旧校舎にいた怪物産です。そいつが口から怪しげな液状の物を吐いたので瓶に入れて」
「……………」
「それに色々な物混ぜて凝固させて粉状にしたやつ…が、それです」
「おい、緋勇…」
「絶対飲んで下さい。裏密さんに教えてもらった惚れ薬なんですから」
「ん……?」
「…俺、一度でいいから先生に好きって言ってもらいたい」
「……言ってやる。言ってやるから…あまり危ない事はするな」


【九角主】

「天童、俺! 遂に自分でもケーキ作っちゃった!」
「ああ、そうかよ」
「鬼道衆の皆にも手伝ってもらったけどさ! なあなあ、食べてよ〜。すごく美味いと思うんだ!」
「……俺は甘ったるい物が嫌いなんだよ……」
「で、でもちょっとくらいならさ…!」
「ったく、煩ェ奴だな…」
「………ッ!」
「〜〜! 分かったよ、食えばいいんだろーが! だからその顔はやめろ(焦)!」
「うん! あのな、タイトルは『必殺!惚れちゅっちゅーケーキ』って言うんだって。皆が命名したんだけど」
「…おい、食う前にあいつら殺してきていいか。(絶対何か入れやがったな…【怒】!)」


【雑多主】

御門「何故私がこのような者共と同列に扱われなくてはならないのでしょうか」

村雨「…そりゃ俺だって同じ気持ちだ…(呆)」
嵯峨野「くっくっく…僕の作った惚れ薬…これで緋勇君の身体も心も僕のモノだ…」
佐久間「へっ。いいもん、持ってんじゃねえか、俺に寄越しやがれ!」
伊周「おーほほほッ! お待ち! そんな邪道な物でアタシの龍麻をどうこうしようなんて…許さねえぞ!」
水岐「ふ…そんな下種な物で彼の美しい心が支配されるものか。詩さ…華麗なる僕の詩だけが彼の心…ぐげ!」
柳生「……何か今俺の足元でくだらぬ戯言が聞こえたが」
コスモレンジャー「コラー! グリーンの貞操を奪おうとする不穏な輩は何処にいるー!」
醍醐「…ありとあらゆるところにいるぞ…」
アラン「オーノー! ボクも独立したお部屋が欲しいネ! こんな雑魚部屋嫌ヨー!」

雨紋「同感」
鳴瀧「ゴホン…。何なら私は自分で部屋設立の資金を提供するが…」
盲目の者「ウゴー!ウゴウゴウゴッ(焦)!」
裏密「みんな〜逃げた方がいいって〜ウゴーちゃんが言ってるよ〜♪」


美里「……あら、素敵なお部屋ね。ここかしら? 私と龍麻の新しい愛の巣は……」