04.02.テーマ「虫歯」
【京主】
「京一って虫歯あるか?」
「何だよ急に。ねーよ、俺。至って健康、歯医者なんてガキの頃以来行ってねえなあ」
「へえ、そうなんだ。何か意外」
「おいおいみくびってもらっちゃ困るぜ。大体、芸能人は歯が命って言うだろ?」
「また古いキャッチコピーを…。でも京一は芸能人じゃないだろ」
「けど真神イチのイイ男、だろ? モテる男ってのは強さだけじゃなくて外見も磨かねーとなぁ♪」
「…何だよ、やたらと嬉しそうだな」
「ほらほら見ろよ、ひーちゃん。この白く輝く歯を!」
「もういいよ別に。可愛いオネエチャンたちにでも自慢すればいいだろ?」
「へへ…妬いてんのかひーちゃん。けどよーひーちゃんだってどうせキスするなら…って痛ェ! け、蹴るなって!」
【壬生主】
「龍麻。そのまま寝たら駄目だよ。着替えないと」
「う…? んー…めんどくさい…」
「駄目だよ、起きなよ。それに龍麻、デザートに甘いケーキ食べたんだから」
「それが〜…?」
「ちゃんと歯磨きしないと虫歯になるよ」
「何だよもー相変わらずお母さんみたいな事言うなあ壬生は…zzz…」
「龍麻」
「う〜…だって眠いんだよ。そんな気になるならここに歯ブラシとコップ持ってきてくれよ」
「………いいよ。じゃあ、ついでに僕が磨いてあげるよ」
「……ごめんなさい起きます。頼むからそれだけはやめてくれ」
【如主】
「翡翠、この怪しげなアイテムは何だ?」
「それか。ただの歯磨き粉だよ」
「この店は本当に何でも揃ってるなあ。けど、よく見かける市販の物とは違うような…」
「違うかもな。毒入りだから」
「!?」
「暗殺用の小道具だ。そんな罠に引っかかる奴は近年とんと見かけないけどね」
「………」
「……もしかして本気にしてるのか。冗談だよ」
「なっ…! あ、あのなあ、翡翠! 俺は真面目に商品の勉強を…!」
「別に君はそんな事しなくてもいいよ。奥に君の好きな菓子を用意しておいたから食べてくるといい」
【劉主】
「アニキ〜何や知らんが歯がしくしくと痛むんや〜」
「そりゃお前虫歯だよ。どれ、口開けて見せてみろよ」
「うう〜……あが」
「んー? よく分からないなあ。どこらへん? 奥だろ? 右、左?」
「ひ…ひはり」
「左か……んー見えないなあ……これかな?」
「〜〜〜! ……ぱく」
「わあっ!? こここら劉! 突然何するんだよっ。離せ!」
「……あ、顎が疲れたんや。……けどアニキの指、何や甘いなあ〜」
「ば、ばかっ! 俺の指はお菓子じゃない! ま、まったくもう…っ!」
【村主】
「虫歯になった事ァねえが、折っちまった事ならあるからな。差し歯はあるぜ」
「折ったって…。どうせくだらない喧嘩でもしたんだろ」
「くだらないはご挨拶だな。俺が喧嘩で歯を折るタマに見えるかい?」
「え、じゃあ何だよ。階段から転げ落ちたとか? 単車転がしてて交通事故とか?」
「……先生が抱く俺のイメージってのは、一体どういうもんなんだ?」
「カッコ良いけど時々ドジなオヤジ」
「はっ、可愛い顔して言ってくれるぜ。ったく……」
「え、村雨、もしかして気を悪くしたのか? ご、ごめん。お前になら何を言っても許されると思ってた」
「ふ…先生よお、そりゃ全っ然フォローになってねえじゃねえか?」
「ち、違うよ。村雨は俺が何言っても何しても…受け入れてくれる奴だって言いたいの! …本当だぞ」
【犬神主】
「何だ、人の口元じっと見て。気持ちの悪い奴だな」
「先生、野生の獣って虫歯になりにくい歯の形をしてるんでしょ?」
「……それがどうした」
「いやぁ…うまくできてるなと思って」
「そうだな」
「で、先生の歯は実際どうなってるんですか?」
「知らん。だがわざわざ口を開けて見せてやる気はない」
「えー何で! 分かった、実はすごく鋭い牙が奥の方に隠れてるんでしょう!」
「……ああそうだ、よく分かったな。獲物を狩りやすいように…な」
「な、何だよ…! そんな眼で脅しても…先生は結局いつも手、出さないくせに…っ」
【九角主】
「天童。奥の部屋で岩角がそりゃもう凄い声で泣いてるんだけど、どうしたんだ?」
「菓子の食いすぎで虫歯になりやがったんだ。自業自得だ、ほっとけ」
「え? でもそれなら歯医者に行った方がいいよ。ひどくなる前に…」
「もう末期だった。手遅れだ」
「て、手遅れって! だから医者に行かなくていいって事はないだろ!?」
「煩ェな、お前は。医者には行けと言ったぜ。駄々をこねたから―」
「ほっといてんの? そんなの冷たいよ! 他の鬼道衆さんたちは!?」
「逃げた」
「は…?」
「俺が悪いところをちょっとへし折ってやっただけで奴ら…ってこら龍麻! テメエも何で逃げる!」
【美里主】
「美里も人の子。虫歯くらいなった事あるだろ?」
「まあ龍麻。私がぼろぼろで醜い真っ黒い歯になっているところなんか想像できる?」
「い、いやそれはできないけど…」
「うふふ。そうでしょ。それと同じように、龍麻も虫歯なんかないわよね?」
「んー…暫く歯医者行ってないから何とも言えないけど。別に今のとこ不都合はないよ」
「そう、良かった。やっぱりお話のヒーロー&ヒロインに虫歯は厳禁よね」
「え、そ、そう? …それじゃもし俺が虫歯だらけのボロボロの歯だったらどうする?」
「ふふ…あら龍麻、心配しているの? 私に幻滅されたらどうしようって」
「え? いやそれは全然違うんだけど」
「大丈夫よ龍麻。もしそうでも私の愛の力で治してあげるから。何なら他に悪いところがないか全身チェックを…!」
【雑多主】
舞子「はーい、歯が痛い人は〜舞子が診察してあげま〜す!」
藤咲「あんたのところは歯医者じゃないでしょ」
舞子「ダーリンが〜虫歯だったら『お口ア〜ン』ってさせていい事した〜い」
雪乃「お、いいなそれ! 俺もやりてー!」
雛乃「ふふ…わたくしも」
藤咲「普通なら他人の口の中なんか見たくないけどね」
小蒔「確かにひーちゃんは別格だよね! でもひーちゃん、虫歯なんかあるかなあ?」
雪乃「なさそうだな」
雛乃「龍麻様は思わず口づけして舌をねじ込んでしまいたくなるほど綺麗な歯です」
小蒔「……(汗)。今日さやかちゃんいないせいか、雛乃その分過激だね」
雪乃「そういや、雛。俺が中坊の頃虫歯作ったらペンチで抜きやがったよな〜」
小蒔「ペ、ペンチで!? 痛そ〜」
雪乃「痛いなんてもんじゃねーよ。容赦ねーの、こいつ」
雛乃「ふふ…。わたくしは結構楽しかったです」
雪乃「楽しむなっ!」
藤咲「でもさあ〜。好きな人が自分の与える痛みで悶え苦しむのって…結構クるものがない?」
舞子「亜里沙ちゃん、そういうの大好きだもんね〜」
藤咲「まあねv」
舞子「でも舞子も実は〜そういうの大好きかも〜」
雛乃「そうですね。ですから龍麻様の痛みに苦しむ顔も…一度でいいから見てみたいものです」
小蒔「ま、まさかまたペンチの登場!?」
雪乃「あいつ…どういう風に悶え苦しむんだろうな…」
藤咲「や〜ん、感じちゃう〜。龍麻が『痛〜い』とか言ってもがいちゃう図とか想像すると〜v」
舞子「きゃう〜ん♪ そしたら舞子〜両手両足ベッドの足にぎゅって縛りつけてあげる〜!」
雪乃「んじゃ、俺はその横で言葉攻めでもするかな〜!!」
藤咲「じゃあ私は定番だけど鞭打ちの刑ね、うふふv」
雛乃「ふふ…服を脱がした後の総締めはこのわたくしにお任せを」
小蒔(……ひーちゃんにはよく歯を磨くように言っておこう……)