04.05.テーマ「スパコミ」
【京主】
「ひーちゃん、俺、この間よぉ…」
「? どうしたんだよ京一。そんな深刻な顔して」
「…この間、俺のファンだっていう後輩のコがくれたんだけどな、これ…」
「は? 何、本? どれどれ…。……なっ!?」
「何か俺、すっげー怖くなっちまったよ。こりゃどういう事なんだ?」
「し、知らないよ…! な、何でこんな…!」
「俺、誓って言うけど、俺らの事は誰にも喋ってねーぜ。ひーちゃんが内緒にしてくれって言うからさ」
「お、俺だって喋ってないよ! な、なのにどうしてこんなに詳しく…?」
「なー。何で俺らのHの様子がこんな事細かに知れ渡ってんだろな。隠し撮りでもされてんのか?」
「《この本は妄想が生んだフィクションです》って書いてあるけど、まるっきり事実だもんな(汗)」
【壬生主】
「龍麻そんなに離れては駄目だよ。はぐれるから、ほら」
「だって壬生とくっついてると目立つ。…何か奇声もあがってるし(汗)」
「見られてるのは龍麻だよ。僕じゃない」
「嘘だって、絶対お前のせい! もーこんなに人がいるのに何でこんな注目の的なんだ!」
「とにかく館長の使いを果たしたらすぐに出よう。龍麻、場所は分かってる?」
「んーたぶん。あの先かな…うわ、女の子ばっかり」
「……参ったな。皆こっちを見てる」
「鳴瀧さん、きっと女の子の買い物をするのが恥ずかしくて俺たちを寄越したんだぜ!」
「だろうね。館長のあの真剣な様子から、そんなふざけた買い物ではないと思うんだけど」
「一体どんな本なんだろうな? 買ったらちらっとだけ先に読ませてもらおうな!」
【如主】
「はー、やっとGWっぽくなってきた〜」
「ああ、そうかもしれないな。3日までは客も多くて毎日バタバタしていたから」
「ねーあのコたち、あんなヘンな格好して一体何処へ行って何するつもりなんだ?」
「別にヘンでもないだろう。江戸を生きた僕たちの祖先は皆あんな格好だったさ」
「だから何でそんな昔の格好してたのかって事。ゴシュいっぱい買うんだ〜とか訳分からない事も言ってたし」
「龍麻は知らなくてもいい世界なんじゃないかな」
「むっ…何かその言い方むかつくぞ。俺が何も知らないからって馬鹿にして!」
「そんなつもりはない、君もちゃんと知ってる事だよ。だから創作世界の事を今更知る必要はないと思ったんだ」
「ますます分からないよ。あとお客さんが翡翠と俺が並んでると萌だって。それもどういう意味?」
「……今日はもう店を閉めようか。そうしたら教えてあげられるよ、龍麻が知りたい事をね」
【劉主】
「ぎゃー! あああアニキ、めっちゃ可愛え〜!!」
「も〜うるさいうるさい! っくしょー何なんだこの三つ編み金髪ヅラは〜!!」
「そんな暴れる事ないやん。めっさ似合ってるで〜vv どっからどう見ても可愛え女の子ォや」
「ええ? このキャラ、男って聞いたけど…?」
「へ…そうなん? 何やボーイッシュな格好してるとは思っとったけど…」
「ホントにちゃんとバイト料貰えるんだろうな? それでお前のガッコの漫研のコって何処にいるんだよ?」
「ん〜確かハガネスペースにいる言うてたな」
「ハガネスペース?? 何それ?」
「知らん。ちょお地図見るわ…って、はあ〜もう〜、地図出すのも一苦労や! 手が思うように動かん〜!!」
「そりゃそんなデカイ鎧着てりゃな(汗)。どっから調達したんだ、こんなもん…」
【村主】
「村雨何見てんだ…って…ど、どわあっ!?」
「……すげえリアクションだな、先生。見事だぜ」
「ばっ…ばばば…(赤面)! な、何なんだよその本はぁっ!?」
「これか。これは芙蓉がどっからか借りてきたもんを俺がちょいと拝借したもんだ」
「ば、馬鹿! そんな事聞いてない! だからその本は、な、何で…!」
「ん、先生こういうのに免疫ねーのかい? いっつも京一たちに似たような事されてるだろう?」
「さ、されてない! されてるわけないだろっ。何言ってんだよー!!」
「つまりな、先生。愛がありゃあ、何でもアリな世界に住んでるわけだ。俺たちはよ」
「ちょ…っ。そ、それで何でお前が俺に圧し掛かってく…!」
「よく出来た本だから、試してみたいじゃねえか(笑)? ちょいとこの通りにやってみようぜ」
【犬神主】
「うわ、先生何なんですか、この本の山は」
「俺が聞きたい。連休明けでだらけているのか、或いは…」
「………。授業中に読んでいたにしては量が多過ぎますね。それにこれ、普通の単行本とは大きさも違う」
「ああ。ちなみに読んでいたのは全員女子でな。しかも皆…妙な感じだった」
「妙って?」
「あいつらから異様に強い《氣》を感じたんだ。これらを読む事によってその力も上昇していたようだしな」
「え…それは一体どういう……」
「さあな。しかも俺がこれを取り上げた時…どいつも凄い殺気を放ちやがった」
「……先生、これ俺に調べさせて下さい。もしかすると新しい敵の仕業かもしれないですし」
「それなら尚のことお前には触らせられん。俺が調べる…心配するな」
【九角主】
「龍麻、お前の言いたい事なんざ分かってる」
「分かってるなら―」
「だが無駄だ。お前の頼みでもこれだけは聞けねェな…!」
「天童、でも…」
「無駄だといったら無駄だ! 俺は奴らをぶっ殺す!!」
「そんなに怒らなくてもいいじゃん。たかが本作って売ってるだけだろ? それも年にたったの数回程度」
「たかがだと!? お前は今回の中身を見た上でそれ言ってんのか!!」
「んーん、見てない。だっていっつも天童見せてくれないじゃん」
「見せてたまるか、あんなショ…! ……と、とにかく、お前もあいつら甘やかすのもいい加減にしろッ!」
「……? 天童すごい真っ赤だよ? …怒ってんのか恥ずかしがってんのかどっちなわけ…?」
【美里主】
「うわ〜。すっごい人だなあ。これ全部漫画? あ、本とかゲームもあるの? へえ〜」
「龍麻、はぐれるといけないわ。手を繋いでいましょう?」
「え、ええ(汗)!? …ま、でも、こんなに混んでたら別に誰も気にしないか…」
「私ね、絶対に欲しい本があるの。龍麻も一緒に探してね」
「珍しいね、美里がそんなにムキになるなんて。いいよ、何て本?」
「美里主よ」
「ミサトシュ? 何それ。それがタイトルなの? う〜ん、でもこんな広い中で探せるのかなあ」
「大丈夫よ、何と言ってもメインカップルなんだから。魔人スペースの半分はこのカプリングのはずよ」
「??? 何か美里の言葉…宇宙人語みたいに全然通じないんだけど…」
「キョウシュキョウシュミブシュキサシュ(ぎりっ)!? どこ? 美里主は一体どこに…!」(血眼)
【雑多主】
桃香「スパコミ〜!!」
青葉「今回も張り切って布教しよーねー!!」
桜井「すっごいテンションだね2人とも…。しかもこんなスペースまで借りてるなんてびっくりだよ」
藤咲「はい、差し入れ。アンタ達は相変わらず九角主萌えなの?」
桃香「とーぜんっ! でも皆来るの遅いわよ。伝説のサークル鬼道衆さんはもう撤収しちゃっていないわよ」
青葉「私たちは朝から並んだから無事新刊ゲットできたもんねー♪」
桃香「ねー♪」
桜井「別にいーよー。ボクたちはひーちゃん受けなら他カプでもOKだからさ」
藤咲「フフン。アタシは壬生主と京主狙いよ」
芙蓉「………」
雪乃「うわ〜何だこの人だかりは!? うえ、何か酔いそう」
桜井「あ! 来た来た! おっはよー!」
雪乃「よー! もう皆来てたか。それにしてもすげーな、これ全部ホ○本かよ?」
雛乃「違いますわよ姉様。場所やジャンルによって趣向は様々。カタログ見ます?」
雪乃「いや、俺はいいわ。とりあえず龍麻のエロ本あるとこ何処だ?」
桜井「…雪乃、あからさますぎ(苦笑)」
雛乃「そういえば姉様、先ほどあちらでこんな物が」
雪乃「ん…げげっ!? ななな何だこれはッ!?」
桜井「何何? うわ〜! これ、雪乃と雛乃のレ○本じゃーん!!」
雛乃「ふふ…。あとは、ほら。こんな素敵な物も見つけてしまいました」
桜井「どれどれ………ぎゃー!!」
舞子「なあに舞子も見る〜! ……きゃ〜う〜ん! すっごお〜い!!」
藤咲「どれどれ…。あっははは! 確かにすごいわコレ! 小蒔が醍醐とねえ…」
桜井「………」
雪乃「雛…お前は龍麻受けを探しに来たんじゃなかったのかよ(汗)」
雛乃「だって雛乃主がないんですもの。言ってみれば八つ当たりですわね」
藤咲「取り上げられてるだけいいじゃない。アタシなんか藤咲のフの字も見当たらないわよ」
舞子「舞子とダーリンの本もなーいっ」
藤咲「やっぱり女って不利よねえ」
アンコ「はー疲れたっ。お、皆集まってるわね! 良い買い物できた?」
雪乃「お。お前らも来てたのかよ。すっげー荷物だなあ!」
裏密「キシシシ…。ミサちゃん〜ひーちゃんの調教もの買ったの〜」
マリイ「マリイは龍麻オ兄チャンのショタ本!!」
桃香「あーそれ鬼道衆さんたちの新刊でしょ〜? マリイちゃん、早めにゲットしてたんだ〜」
青葉「偉い! 見る目ある〜!!」
マリイ「エヘヘ…。デモ、葵オ姉チャンに見つかったら怒られるカラ、帰ったらこっそり隠すノ…」
桃香「あー分かるー。家族でも分かち合えない秘密ってのはあるものよねえ」
青葉「同人女の辛いとこよね」
マリイ「小蒔のオ姉チャンはどうして固まってるノ?」
藤咲「いいのよマリイ。そっとしておいてあげて。…ところで今日は変態アイドルは来てないの?」
アンコ「そういえば…。これだけ皆が集まってるのにあのコがいないのはおかしいわね」
マリイ「さやかのオ姉チャンはネー。自分で自分のコスプレしにいってるヨ〜」
アンコ「さすがアイドル…。目立ちたがり屋の性ね…」
マリイ「アレ? 芙蓉のオ姉チャンはどうしたの?」
藤咲「ん…?」
舞子「あれ〜? 芙蓉ちゃーん? あれれ、起きてる〜?」
藤咲「やっぱり芙蓉には刺激がきつすぎたんじゃない(笑)? 耐性ないもんねえ」
芙蓉「……いえ、そうではございませぬ」
アンコ「? どうしたの?」
芙蓉「御門主が一冊もなく…晴明様にどのようにお伝えしたら良いものかと…(悩)」
雪乃「……あいつ、芙蓉に買い物頼んでたのかよ」
雛乃「マイナーカプだったとお伝えすれば宜しいのですよ」(にっこり)