03.4.テーマ「エイプリルフール」
【京主】
「ひーちゃん、ひーちゃん。今日さ、何と俺100万円拾っちまったぜ!」
「……………」
「だからひーちゃん、何でも好きなもん買ってやるぜ? 何がいい!?」
「……京一…お前…いくらエイプリルフールだからって、も少しマシな嘘考えろよ(汗)」
「げっ、何でバレたんだ!? やっぱ本当っぽく1万とか言えば良かったか!?」
「バカ。大体、お前は嘘つくのなんか向いてないんだよ。顔見れば分かるんだから」
「んー? いや、俺の嘘を見破れるのはひーちゃんだけだろ」
「は? どういう意味だよ、それ」
「そりゃー俺ら、身体も心も知り尽くした仲だろ? だから…」
「まま街中でんな事大声で言うなーっ!! もう…っ、京一は素の発言の方が焦る…っ!!」
【壬生主】
「どうかな龍麻。これ、新しく作ったケーキなんだけど」
「不味い」
「え…口に合わなかったかい…?」
「かーなり、不味い! 壬生、こんな物を俺に食わすなんてひどい!」
「……ごめん、龍麻。作り直すよ」
「はっ!? う、ううう嘘嘘っ!!! 嘘だよっ。あのな、ごめん壬生っ。今日はエイプリルフールで…」
「そんな事を言って僕に気を遣わないでいいよ。ごめん、本当に。すぐ代わりの物を用意するから」
「だ、だから違うって! すっごい美味いよ、これ! ほら、ばくばくばくっ!!!」
「龍麻、君は本当に優しいな。僕の事を想って無理して食べてくれるなんて」
「わーん、ごめん、壬生〜!!! 大好きだ〜!!! もうお前に嘘なんかつかなーい!!」
【如主】
「俺、翡翠のこと前から大嫌いだったんだよな! 気難しいし!」
「は……?」
「堅いし、説教くさいし! それに何よりケチだしさ!」
「………そうか」
「え…そ、そうだよっ。だから俺、翡翠との付き合いを考え直そうかと思って!」
「考える必要なんかないさ。縁を切ってくれて構わない」
「な…ひ、翡翠……?」
「僕も前々から我がままで子供な君とはこれ以上付き合えないと思っていたんだ」
「…………本…当に…?」
「ふ…龍麻。君は嘘つきにはなれないな。……そんな君が愛しいんだけど」
【劉主】
「劉、知ってるか? 京一って実は女なんだぜ」
「え…えええええ…!?」
「それだけじゃない。如月も壬生も御門も、ちょっとびびるけど村雨も。みんな女なんだよ」
「ななな何やてえーッ!? そそそんなアホなーッ!!!」
「………お前、真面目に信じてるの?」
「めっちゃやばいやん、そんなん駄目や、そんなんわい耐えられんーっ!!」
「あはははは! ちょっと、劉。お前、落ち着けよ。今日はな、エイプリルフー…」
「嫌や、嫌やー!! あの人らーとアニキ…そしたらみーんなノーマルカップルになってまうやん!」
「は…? お、おい…劉……?」
「わい、1人で不利やんかーっ。これはいよいよもってアニキの傍を離れられんー!!!」
【犬主】
「先生って嘘ついた事あります?」
「ん…何だ、突然」
「別に。何となく、あるのかなあって思って」
「ついた事のない奴なんかいないんじゃないか」
「まあ…そうかも。でも先生は自分には嘘つかないですよね」
「………何故そう思う」
「えー? だってそう思うから!」
「……そんな事はない」
「えー、それこそ嘘だあ。先生は真っ直ぐな人だよ。ちょっと不器用だけどね」
「バカな事ばかり言うな。俺が自分を偽っていなきゃ、お前は今頃……」
【九角主】
「天童、お前は一体何人の女の人を騙してテゴメにしてきたんだ!」
「……耳元でうるせえな…何なんだテメエは。いきなり」
「いいから正直に答えろ! 嘘つくとひどいぞ!」
「どうひどいってんだ? お前、俺に喧嘩売る気かよ?」
「ああ、売る気満々だ! お前みたいなエロ男、全人類の敵だ!」
「……フン。その敵の所に毎日顔出してちょっかい出してんのはどこのどいつだ?」
「……………」
「俺に惚れてるくせしてごちゃごちゃ言ってんじゃねえよ。気に食わなきゃ来なくてもいいんだぜ」
「……俺が来なくなっても天童は平気なのかよ……」
「……何だその顔は。俺がお前なしで平気かどうか…龍麻、テメエはそんな事も分かんねえのか」
【美里主】
「美里、俺、お前の事が好きなんだ!」
「え……た、龍麻……?」
「出会った時からずっと…美里の事が…」
「……………」
「……なーんて言ったら驚くだろー? わはは、美里、茫然としてるー!!」
「……………」
「あ、あれ? あの、み、美里…? あの、今日はさ、エイプリルフールで……」
「がばあーっ!!!!!」
「う、うぎゃあ…っ! みみみ美里ー!? ちょちょちょちょっと、何なにー!?」
「がばあっがばあっがばあっ!!!」←最早何も聞こえてない
【雑多主】
霧島「エイプリルフールってどんな嘘ついてもいいんですかね?」
さやか「勿論よ! 例えば龍麻先輩の○○を見て○○しちゃった!とか吹聴してもオッケー!」
御門「やれやれ…ここぞとばかりに己の願望を口にするのはおやめなさい。龍麻さんが汚れます」
村雨「まあそれはともかくよ。今日は危険な日だぜ。先生スナオだから騙されやすいだろ」
霧島「ですね。京一先輩が変な事し出す前に、僕ちょっと行ってきます」
さやか「そんな! 霧島君だけ龍麻さんの所に行って○○を○○○するなんてズル過ぎるわ!」
桃香「……はいはい、どーどー。誰もそんな事言ってないからね」
黒崎「嘘はいけないぜっ。正義のヒーローがそんな事は許さん!」
雨紋「でも実際、龍麻サンをうまく騙してみたいって願望は少なからず皆さん持ってンじゃないスか?」
小蒔「うん、実はあるかも。嘘っていうか、ひーちゃんをびっくりさせたいってのはあるね」
雛乃「うふふ…それじゃあ、皆さんで龍麻様に一斉に襲いかかるっていうのはどうですか?」
マリィ「……それって、龍麻オ兄チャン、苦しそうだネ……」
佐久間「よし分かった。それじゃあお前らを代表して、俺様が1人で緋勇に襲いかかってやるぜ!」
一同「…………」
ドカッ、バキッ、ズゴーンッ!!!
佐久間「……く、くそ…。やっぱり続きやがった、このオチが…」(ばたり)