03.7.テーマ「七夕」
【京主】
「おーい、ひーちゃん、これレシート…ん?」
「京一、こんな所に短冊がある。願い事書いていこう?」
「はあ? …あぁ、そういやもうすぐ七夕か…」
「はい、マジック」
「ひーちゃん、こんなのスーパーがガキ寄せにやってるイベントだぜ?」
「京一は信じてないのか? 短冊に願い事書いてつるすと願いが叶うんだぞ」
「あんまし…興味ねえな、俺は」
「俺は書くよ。これからもずーっと京一と一緒にいられますようにって」
「なっ…!? ひ、ひーちゃん…っ。なな何だよ、急に…ッ!?」
「……(笑)。何焦ってんだよ。だってさ。お前って突然蒸発しそうで、俺怖いんだもん」
【壬生主】
「文化祭の出し物で…龍麻が織姫をやるのかい?」
「もう…笑いたければ笑え。クラスの多数決で勝手にそうなった(げんなり)」
「まさか…牽牛は蓬莱寺が演るとか言わないよね」
「言うよ。キスシーンまであるんだぜ。ったく、皆お笑いが好きだからさあ」
「…………」
「……? 壬生? どうかした?」
「……龍麻」
「な…ど、どうしたんだよ、壬生。何でそんな顔するんだよ…?」
「分からない? そんな話を聞いて僕が普通でいられるわけないだろ」
「あ…壬…ッ。も、もう…! 心配するなよ、美里が脚本焼くって言ってたから(苦笑)」
【如主】
「翡翠! 七夕の日、天気予報じゃ雨だって!!」
「何だいその顔は。梅雨なんだから雨が多いのは仕方ないだろう」
「い・や・だ! 翡翠の力で雨を止めてくれよ!」
「生憎僕は普通の人間なんでね。それは無理だな」
「じゃあ、一緒にてるてる坊主作るの手伝え」
「…てるてる坊主ね。しかし何だって龍麻はその日の天気にこだわるんだ?」
「だって七夕だから。1年に1度のデートが雨なんて彦星も織姫も可哀想だよ」
「ふ…なるほど。案外優しいんだな」
「な、何だよ案外ってのは。俺、こういう話結構好きだし。翡翠は?」
「そうだな…僕も好きだよ。君が好きだと言うものだしね」
【劉主】
「あーお祭り。女の人の着物、綺麗だな!」
「そやな。そうやって笑ってるアニキの方がもっと別嬪やけど」
「え〜? また劉はそんな事ばっか言って…。ところで中国にも七夕ってあるのか?」
「ああ。乞巧奠(きこうでん)って言うてな。牽牛星と織女星に芸の上達を願って踊る祭りがある」
「へーそうなんだ! じゃあ劉もお祭り行ったりした?」
「ははは。わいはそういうのとは無縁やったなあ。毎日修行ばっかししてたし」
「あ…! ご、ごめん、劉…俺…っ」
「へ…? はは、何しゅんとしてんの、アニキ? 元々あれは娘さんが主役の祭りやさかい」
「で、でも……」
「アニキ。わい、今こうしてアニキと一緒に歩けて星見れて。幸せやもん。な、笑って?」
【村主】
「七夕ねえ…。先生はこういう行事は好きなのかい?」
「うん、好きだよ。願い事とか書きたい」
「ふっ、そうかい? それじゃ何でも好きな事書いてみな。俺が叶えてやるからよ」
「え…っ。何で村雨が叶えてくれんだよ?」
「7日は先生の誕生日だろ? 丁度いいから好きなもんプレゼントしてやるよ」
「そういえば…誕生日か。あれ…! お前も7日じゃなかったか!?」
「へえ、こりゃ光栄だな。先生は俺の誕生日なんか覚えててくれたのかい?」
「うん。それじゃ俺もお前に何かプレゼントしなきゃな。何が欲しい? ここに書けよ」
「ふ…こりゃ七夕でも何でもねえな。ま、くれるって言うなら書いてみるかな…?」
「な…ッ!? むむむ村雨〜(赤面)!! そ、そ、そんな事短冊に書くな〜!!」
【犬主】
「先生、お願いがあるんですけど…」
「断る」
「う…ま、まだ何も言ってないのに」
「お前、断っておくがあれは川じゃないぞ。ただの微光星の集まりだ」
「でも俺、天の川って1回も見た事ないんですよ! 天体観測〜」
「したけりゃ勝手にすればいいだろうが。俺は星には興味がない」
「……先生、また嘘ついた。先生が興味ないのは、本当は星じゃないでしょ」
「お前には興味があるがな」
「誤魔化さないで下さいっ。先生は七夕の伝説とかそういうのが嫌いなんでしょう。むかつくの?」
「……そこまで嫌悪してないさ。星など見飽きた。ただそれだけだ」
【九角主】
「このでっかい短冊飾りに皆の夢が埋もれてるんだってさ」
「今回はお前が何か言わなくても展開が読める。黙ってろ」
「俺が黙ったら話が進まないじゃん。はい、読むよ? まずは雷角さんの短冊」
「あーあー聞こえねー」
「もう、ちゃんと聞いてあげろって。『有休休暇がもらえますように』だってさ!」
「……あ? ……本当にそんな願いか?」
「そうだよ。水角さんも風角さんも同じような事書いてる。お休み欲しいとか給料上げてとか…」
「そうか。何だ、あいつら。てっきり俺はまたお前との事をごちゃごちゃと…」
「でもさ、いやに具体的だよな。休み希望日が8月17日で、給料は印刷代に当てたいだって。何なんだろ?」
「……何なのかは分からねェが異様にむかつくな……。とりあえず殺してくるか」
【美里主】
「美里。また俺の部屋に勝手にあがって、もう…(ため息)」
「龍麻。織女と牽牛は1年に1度しか会えないけれど、私たちは違うわよね」
「え? う、うん。そりゃあ…クラスも一緒だしね。何を突然…」
「会いたい時にいつでも会えるのよね」
「いつでも…ま、まあ…。でも寝てる時とかお風呂入ってる時は駄目だからね?」
「まあ龍麻…最近とっても察しが良いのねv」
「あ、当たりだったか…(汗)!」
「うふふ…。でも七夕って本当ロマンチックよね。龍麻、7日は一緒に星を見ない?」
「あ、ごめん。俺その夜はちょっと約束があって」
「(ピキ)…うふふ…それじゃその彦星君には…その日で最後の逢瀬にしてもらおうかしら…v」
【雑多主】
桃香「はーい、皆で短冊にお願い事を書きましょうッ!」
紅井「えーと…師匠を守れるくらい強くてカッコいいヒーローになれますように、と」
黒崎「フッ、なら俺はこうだ。ひーちゃんの専属ヒーローになれますように、と」
紅井「てめ! 汚ェぞ! 俺っちだって師匠の専属になりてえよ!」
雪乃「……こいつら絶対ヒーローじゃねえ…」
マリィ「んと…マリィのデキタ! 龍麻オ兄チャンと夏休みプール行きタイデス!」
さやか「そんな! 裸の龍麻さんに水際で思いっきり抱きついてすり寄りたいだなんて…!」
霧島「(無視)僕も書けました。龍麻先輩がおかしな輩に騙されませんように、と」
アラン「へーイ、オカシナって誰のことネ? ボクはアミーゴとあっつ〜い夜を過ごしタイ! HAHA〜!」
雨紋「……まさにお前のことだ、エロ外人」
舞子「きゃう〜ん! 舞子は〜ダーリンと夏休み盆踊りに行きたいって書いた〜」
芙蓉「私は…今宵欠席の晴明様に成り代わり、御門主部屋新設置の願いを書きました」
佐久間「俺は佐久間主オンリーサイトの立ち上げ願いを書いて吊るしたぞ」
一同「…………」
ドカッ、バキッ、ズゴーンッ!!!
佐久間「……お、お前らの心の内を代表してやっただけだろ…」(ばたり)