如月:ん…? やあ、よく来たね。君の事だから、もう殆どの事情は知っているんだろう?
 壬生:僕は何も。ただ龍麻の行方に関してだけは、大体の目星がつきました。
 如月:何…ッ!? それで龍麻は何処に? やはり美里さんと一緒なのか?
 壬生:残念ながらそのようです。ただ本人の中では、「拉致」とか「監禁」といった意識はないみたいですが。
 如月:どういう事だ? 大体壬生、君はどうして―。
 壬生:…当の龍麻から連絡があったんですよ。彼は自らの意思で彼女の元にいる…。
 如月:!? 馬鹿を言うな、何を…。
 壬生:! ちょっと待って如月さん。……館長、そんな陰から覗くのはやめてくれませんか。(頭を抱える)
 鳴瀧:……フ。紅葉、腕を上げたな。完璧に消したはずの私の気配を感じ取るとは。
 如月:!! (い、いつの間に店内に…!?)
 壬生:でも僕は龍麻を止める事ができませんでした。……館長に頼まれた龍麻グッズを探していたせいなんですが。
 鳴瀧:うっ…そ、それを言われると私も心が痛むが…。しかしあれは滅多な所では買えない品で…。

 如月:龍麻グッズ…?(ちらと貰い物の中にある★龍麻君の秘密★に目をやる)
 鳴瀧:ん…!? そ、それはプレミアものの…! 君!! この品と交換する気はないかね!?(にじりより)
 壬生:……館長、恥ずかしい真似はよして下さい。如月さん、今日は帰ります。……それから、彼女もうすぐここに来ますよ。


 10月20日 壬生紅葉と鳴瀧冬吾から 闘いの掟・鳴瀧冬吾指南書を手に入れた。




……あれが拳武の鳴瀧館長か……。
龍麻にも多くの援助をしていると言うが・・・随分とイメージが違う。
まあ、ああ見えて案外抜け目のないところもあるのだろうが。
しかし、壬生。彼も分からない男だな。龍麻の事を想う気持ちは同じはずなのに…。
わざわざ彼女の来襲を教えに来てくれるなんて……。←来襲と決め付けている

ん…?しかし何故龍麻は壬生に電話などしているんだ?
みんな彼の事を探しているはずだ。それで壬生に…? 何故、彼に……。

僕のところにではなく…この店にだって電話くらいあるんだぞ。
あ、君。すまない、いつ来ていたんだい? 君も気配を消すのがうまいな。

それよりもうすぐ悪魔のような人が来るらしい。君も十分気をつけてくれよ。



【店主:如月翡翠】



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