如月:……ん? 電気が消えた。停電か?

 謎の音:バタバタバタッ!! ドタン!! (突然扉が前倒しに倒れ、外から強風が入り込む)
 如月:なっ…! こ、この風は!? それにこの異様な感じ…妖気、か…?
 裏密:ち〜が〜う〜。ミサちゃんオーラ〜。(ゴオオオオッ!!)←裏密を強風が取り巻いている
 如月:うわっ! 何だ突然!? 君まで一体何の用なんだッ!!
 裏密:因縁の〜対決を前に〜ミサちゃん〜如月君に〜忠告に来てあげたの〜。
 如月:因縁の…? 何の話だ。大体、その格好は何なんだ。相変わらず怪しい人だな。
 裏密:う〜ふ〜ふ〜。このお洒落な〜ミサちゃんファッションを〜馬鹿にしちゃ〜だ〜め〜。
 如月:…分かった。分かったから、この強風だけでも何とかしてくれ。僕は灯りを探してくる。
 裏密:光の〜中では〜彼女が有利よ〜。もうすぐそこまで〜来ているんだから〜。
 如月:彼女…。美里さんか。美里さんがここに向かっているんだな。龍麻は一緒か?
 裏密:1番欲しい〜ものは〜自分の力で〜手に入れなきゃ〜駄目〜。如月君は〜自信がある〜?

 如月:自信? 龍麻を取り戻す自信か? 自信も何も…僕はただ、彼に会いたいだけだ。それを彼女が…。
 裏密:彼女との〜闘いの時は〜今までのアイテムが〜役立つはず〜。よ〜く思い出して〜健闘を祈るわ〜。
 如月:……いいだろう。龍麻と会う為に彼女と勝負する必要があるなら、受けて立つさ。


 10月23日 裏密ミサから 真紅のバラを手に入れた。




……もうこの店を開いて半月以上が経つ……。
龍麻はここに来たいと…言ってくれていた。
それを邪魔したのは美里さんだ。
どんな事情があるにせよ、僕は彼女と会って、それから龍麻を取り戻す。
そして…龍麻の気持ちを確かめたい。
それから、自分のこの気持ちも龍麻に伝えたい。

これほど彼を恋しいと思ったのは初めてだ。僕は彼が好きだ。彼に…会いたい。
…………ん、ああ、君か。思えば君は不思議な人だな。何を買うでもなく、毎日この店に来る。

いや、別に構わないんだよ。ただ君には自分の事を多く語り過ぎたような気がするよ。
でも、悪いが…明日は店を閉めて、僕は彼女を待つ。正面から彼女と向かい合わなければ。
(明日は如月骨董品店は休業です。それでも貴方は2人の対決を見たいですか?)


【店主:如月翡翠】



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