龍麻:翡翠! ここにいたんだ…探したよ。
 如月:……ああ、龍麻。
 龍麻:………。
 如月:………。

 龍麻:翡翠、あのさ…。この店、翡翠が開くって聞いた時、俺本当はすぐに来たかったんだ。
 如月:………。
 龍麻:でもさ…何だか怖かったんだ。翡翠が俺の知らない間に遠くに行っちゃったような気がして。
 如月:……僕もだよ、龍麻。
 龍麻:え…?
 如月:この空間にいる間…会えない君のことばかり考えていた。僕がこうして知らない場所で働いている間に、君が僕の知らない遠くへ行ってしまったらと思ったら…たまらなかった。
 龍麻;翡翠……。
 如月:僕は今回の事でようやく気づいたんだ。僕には君が必要なんだって。君がいなければ僕は―…。
 龍麻:ひ、翡翠……?
 如月:龍麻。抱きしめてもいいかな。
 龍麻:えっ? で、でも誰か来たら…っ。
 如月:本当に欲しい物は…我慢していたら駄目なんだと、僕は美里さんに教わったような気がするよ。
 龍麻:………。
 如月:龍麻……僕は、君が―…。(龍麻を抱き寄せる如月)
 龍麻:翡翠……。(如月に抱かれ、おとなしく目をつむる龍麻)

 んが!!!

 如月:うっ…何…何だ…? 急に、猛烈な眠気が…。
 龍麻:zzzzzzz…。(既に如月に抱かれたまま寝ています)
 如月:な…? い、一体、この…睡魔、は……? う……がくり。(zzzzz)





 美里:うふふふふふ……。
 盲目の者:ウゴー?
 美里:ふふふ。私と龍麻の共同ケーキ…。こっそり混ぜた薬がよく効いたみたいね。如月君、そうそう簡単には龍麻を手に入れることはできないのよ。だって―。
 盲目の者:グオー♪ ガウガウ♪
 美里:うふふ、そうよ。ここは総受けサイトですものね…。でも……如月君?


 「お誕生日、おめでとう。」



 【…こうして、如月翡翠の誕生日は静かに流れていくのであった…。
 ……でも龍麻を胸に抱いて眠れるんだから、幸せだよね、翡翠さん♪】

 二人を起こさぬように、そっと退出しましょう。