|
佐久間:おらあ! やっと来てやったぞ、このヤロウ!!(バーン!と勢いよく戸を開けて颯爽と登場) 龍麻:……んっ! だ、翡、翠…っ! 駄目だったら…あっ…!(店に隣接している部屋から声がします) 如月:どうして…? 僕が嫌いかい、龍麻?(よく見ると店からでも龍麻に覆い被さっている如月の影が見えます) 龍麻:ちが…っ…でも、こんな、とこで…誰か、来たら……ふぅっ…んぅ! 如月:大丈夫だよ…閉店の札をかけておいた。もうこの店は今日で終わりだ。 佐久間:……おい、ちょっと待て。まだ営業中だったぞ…。(半ば茫然) 龍麻:あっ…! だ、だって…あと、美里も見てるって……! 如月:フッ…それも心配ない。オーナーが最後にプレゼントをくれたんだ。連中は昨日のうちに地上へ強制送還さ。 龍麻:え…? そ、うなの…?(やや涙声の龍麻。畳の擦れる音も聞こえます) 如月:だから何も心配することはないよ……。 龍麻:ひぁっ! ああっ! ひ、翡翠ぃ…っ! 佐久間:……おい、こらちょっと待て……。(蚊の鳴くような小さな声しか出てません) 如月:龍麻…すごく可愛いよ…。愛してる…。 龍麻:う、ん…っ。あっあっ…! 俺も…! 翡翠っ…。 佐久間:………ぐわー畜生〜! 何で俺はこんな役ばっかりなんだー【涙】!! (泣きながら去って行きました) 10月31日 かわいそうな佐久間猪三から 失恋の涙を手に入れた。 |
龍麻:…な、翡翠…。何かさっきこっちで誰かの声がしなかった? 如月:…ん…ああ、したかもしれないね。(しれっと) 龍麻:えっ、ホントに誰かいたのか!? ひ、翡翠、知ってて…?(赤面) 如月:龍麻、ほらここ、襟元が乱れているよ。(龍麻の服を直す如月) 龍麻:ご、誤魔化すなって! な、何考えてんだよ、翡翠!! 如月:龍麻。どうせここは今日限りで閉じる世界だ。自分の感情に正直になったっていいだろう? 龍麻:……翡翠? 如月:また地上に戻ったら…僕はきっとこの想いを抑えて君と接する。きっとここでの事は忘れてしまう。 龍麻:ひ、翡翠…何…言ってんだよ? そ、そんなの! そんなの駄目だよ、俺は…っ!! 如月:龍麻、ここにいてくれてありがとう。大丈夫だよ。僕たちのこと…見ていてくれた人がいるんだから。 如月が貴方の方を見て微笑みかけています。龍麻は気づいていません。 貴方は2人の事を記憶にとどめておきますか? それとも、一夜の夢だったと忘れてしまいますか? それは……貴方の自由です。ご来店、ありがとうございました。 【店主:如月翡翠&緋勇龍麻】 |