質問５１「彼女にしたいのは？」
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ちょっとメルヘン♪なケーキ屋にて


和衛「はっ…！友之！！」
友之「あ…」
和衛「何で貴方がここにいるのよ（焦）！」
友之「え？　えっと…待ち合わせ」
和衛「待ち合わせ？」
裕子「お待たせトモ君！　ごめんねちょっと遅くなっちゃった」
友之「ううん。そんなに待ってない」
和衛「と、年上の女…っ。誰！？　誰なの友之っ。この人はっ」
裕子「…？　え、えーっと。トモ君、この子は？」
橋本「あーっ！　北川君だあ！　やっほ〜！」
由真「あれっ。なになに友之じゃん。まーったく、こういう可愛い店ホント似合うね」
裕子「むっ…」
由真「げー。何だ裕子もいんのお」
裕子「……ちょっと。何その顔は。そして呼び捨て【怒】！？」
由真「まあまあ。そんで友之。今日は何してんのここで？」
橋本「そりゃケーキ屋さんにいるんだもん。ケーキ買いに来たんだよねっ。北川君もこの店好きなんだあ。私も大好きなんだよー。でへへ、気があうね！」
友之「う、うん…？」
和衛「ちょっと友之っ。誰なのよ何なのよこの女共はっ。ぞろぞろと！　何で貴方みたいのがこんなに女と知り合いなの！？」
由真「はあ？　……友之、何この生意気なガキんちょは」
和衛「何ですって！？」
橋本「見たところ中学生だね。何、反抗期なの？　どうでもいいけど、北川君を呼び捨てにするってどーゆー事？　わ、私だって呼んだ事ないのに…！」（メラリ）
裕子「ねえトモ君、一体誰なの？」
友之「数馬の妹…和衛ちゃん…」
裕子・由真・橋本「「「数馬の妹！？」」」
和衛「ちょっと友之！　そそ、その呼び方はやめてって言ってるでしょっ！」（赤面）
友之「あっ…。ごめん」
和衛「大体、何このリアクション。私が数馬お兄ちゃんの妹だったら何だっていうの？　言っておくけれど、外でやらかしているあの人の行動は、私とは全く関係ないんですから。何か迷惑被ってて文句言おうってんなら、とんだお門違いですからね！」
由真「おーおー、間違いない。こりゃ数馬の妹だわ」
橋本「……むかつき具合が非常に似てる」
裕子「同感」
友之「？？？」
和衛「な、何よ何なのよっ。それより友之っ。だから貴方こそ、この女共は何！？　まさかこの中に本命がいるなんて言わないでしょうねっ！？」
友之「え…」
由真「ちょっとお嬢。その口のきき方ホントなってないね。お姉さんが教育してやろうか？」
橋本「北川くーん、何でこんなのとまで知り合いなの（涙）。もうさすがの私もいっぱいいっぱいだよ…全く次から次へと…」
裕子「あーもういいから。いつまでもこんな人数でお店の前で迷惑でしょ。トモ君、行こう？　早くケーキ買って帰ろうね」
友之「あ…」
和衛「ま、まさかこの一番年増なのが友之の本命！？」
裕子「……年増？」（ピキ）
和衛「友之！　貴方、この如何にも不良っぽいのと如何にも体育会系な筋肉女とで、最後にこの年増女じゃ、あまりにも趣味が悪過ぎるわ！　どういう基準でガールフレンドを選んでいるわけ？　ホント、呆れるんだから！」
橋本「……皆さん。ぶっ飛ばしていいですか」
由真「まあ待ちなって。そういうアンタこそ、何なの？　友之の事好きなわけ？」
和衛「なっ！？　ななな何言ってるのよっ。そんなの！！」
橋本「分かりやす過ぎ」
裕子「もうトモ君はこんな子まで…」
由真「ふっ。アンタねえ、和衛って言ったっけ？　数馬は知ってるの、この事？　まあ知らないわけないとは思うけど」
和衛「な、何がよ？　数馬お兄ちゃんが何なの？」
由真「だからー。実の妹のアンタが自分のライバルだって事」
和衛「ライバル！？　それどういう意味？」
由真「あれ、知らないの？　数馬はこの友之のことをねー」
裕子「んな事いちいち言わなくていい！　どうでもいい事でしょ、早く行こうトモ君！！」
友之「……っ」←オロオロしっぱなし
由真「なーんで言わなくてもいいってのよ。内緒にしたって意味ないでしょ。もしこの子が本気で友之狙ってんなら教えてやんなきゃ。ライバルは一番身近にいるってね」
橋本「…ちなみにうちの学校にも、も１人強烈な奴がいまーす…」
和衛「…？　もうっ、訳の分からない話をぶつぶつと。友之、いいから答えなさいよ。貴方のガールフレンド、本命はどれ？」
友之「本命って？」
和衛「この女共の中で誰が１番好きかって事」
友之「１番…？」
裕子「ちょっと！　何でそんな事答えなきゃいけないのよ！　いいのよトモ君、答えなくて！」
由真「ふっ…自信なさげ〜」
裕子「何ですって【怒】！？」
橋本「うう答えを聞くのが怖い…怖いけど、でも聞きたいような…」
友之「……みんな好きだよ」
和衛「フン、ずるい答え！　これだから男ってのは…！　友之、貴方そうやってごまかしごまかし人の良い反応ばっか返してるとね。いつか和樹お兄ちゃんみたいになっちゃうわよ？」
友之「和樹さん、良い人だよ…？」
裕子「誰それ」
橋本「数馬のお兄さん。ハンサムだったよー。前、北川君を車で迎えに来た事ある！」
由真「友之…。あんた、荒城さんは虜にするわ、こんな中学生まで誘惑するわ…。どこまで凄いんだ」
裕子「だーっ。もういいって言ってるでしょ！　トモ君、早く、早く行こう！」
橋本「裕子さん、北川君を独り占め〜？」
由真「何そんな急いでるのよ。友之、これから何かあるの？」
友之「うん…。家でコウ兄、修兄と４人でご飯食べようって…」
由真「！」
橋本「え〜、いいなあ。楽しそう〜」
和衛「誰？　誰なのー！？」
由真「……ふーん。ケーキまで買って楽しそうですねえ」
裕子「あんたには関係ないでしょ」
由真「このどっちつかず女【怒】！！」
裕子「は、はあっ！？　何それっ！！」
由真「何度でも言ってやる〜この〜！！」（ぐににとほっぺを引っ張る）
裕子「な、なにふんのほ、ほの〜！！」（ぐににと引っ張り返す）
友之「！？」（ぎょっとして声が出ない）
和衛「……変なの。いい年してバカみたい」
橋本「そう言ってやるな。悲しき女の性よ…」

ハルナ「おい友之」（突然店の前にベンツを横付けして登場）

友之「あ…」
ハルナ「実に面白いものを見させてもらった。お前、モテモテじゃないか」
友之「ハルナさん…」
ハルナ「そう、ハルナだ。お前の望みは何でも叶えてやれる上等な女だぞ？　さあ、待たせたな。では行くとするか」
友之「え、でも…」（喧嘩中の２人とそれを観戦している２人をちろりと見やる）
ハルナ「気にするな。光一郎には電話で知らせておいたし、ケーキならユズルが作ったやつをやろう。ユズルのケーキも好きだろう？　持って帰れば光一郎も喜ぶ」
友之「コウも…？」
ハルナ「（ニヤリ）そうとも。さあ行くぞ。……ああ、ついでに一つ勉強させてやろう。こういうのを漁夫の利というんだ」
友之「？」
ハルナ「女はしたたかでないとな」



橋本「あれっ。北川君がいない！？」
和衛「はっ！　ホントだ！　あいつ、何逃げてるのよ〜！　レディを置いて逃げるなんて何て奴〜！」
橋本「……レディ？　いや、ここにそんな上等なもんはいないだろ（汗）」

（裕子＆由真……まだ喧嘩中）
★
【完】




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