質問7「類は友を呼ぶってホント?」

日曜日。某スーパーの食品売り場にて。



葉山「どうした浅見? 何か面白いもんでもあったか?」
陽一「ん…いや、何か向こうで店員さん達が騒いでいるみたいだから。何かあったのかな」
葉山「あー…ここのパートのおばさん連って、しょっちゅう仕事そっちのけでワイワイ騒ぐからなあ。何か変な客でもいたんじゃないの」
陽一「変な客…?」

葉山「まあどうでもいいよ。そんな事より、浅見は今日何が食いたい?」
陽一「うーん。ハンバーグ、かな」
葉山「ハンバーグ? ふうん。じゃあエビフライとピラフも作ってやるな。で、デザートはプリン?」

陽一「えーすごい! うん、それがいい!」
葉山「あのなあ…(笑)。これ、嫌味なんだけど?」
陽一「え?」
葉山「何でもないよ。まーとにかく、うまいもん食わせてやるから。期待してろな?」
陽一「うん。…葉山って凄いな」
葉山「はあ? 何が?」
陽一「だってさ…何でもできるから」
葉山「飯くらい、1人暮らし長かったら誰だって出来るようになるって。浅見だってできるよ」
陽一「そうかな…。俺不器用だし」
葉山「んな事ないって。じゃ、今日はさ。俺が教えてやるから。手伝え」
陽一「え、俺お客さんじゃないの(笑)?」
葉山「気が変わった」
陽一「でも…うん、俺も手伝いたいかも」
葉山「ふ……ったく、浅見はなぁ……」
陽一「え? 何?」
葉山「可愛い奴」
陽一「な…っ。な、ななな何言ってんだよっ(焦)!! 急に!!」
葉山「だーってヤバイくらい可愛いんだもん」
陽一「だ、だからそういう事言うなって(焦)!! だ、誰かが聞いてたらどうすんだよ…ッ!!」(きょろきょろと辺りを気にする陽一)
葉山「別にいいじゃん」

雪也「良くないよ!!」


葉山・陽一「へ……?」

涼一「何だよ雪、そんな怒るなって〜」

雪也「お、怒るよ…っ。もう、周りの人あんな見て…! もうここに来られないよ…!」(真っ赤になりながら葉山たちの横を通り過ぎて行く)
涼一「雪、ごめんって。なあ、そんな気にする事ないってー」(言いながら後に続く涼一)
陽一「び、びっくりしたあ…。何だろ…あの2人…」
葉山「……さあ」(ありゃ同類だな)



【完】