質問1「こんな攻めは許されるのか?」 |
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涼一のマンションにて。その寝室。 プルルルル!プルルルル! しつこく鳴る携帯電話。 そのすぐ傍ではベッドのギシギシと軋む音が聞こえる。 雪也「……んっ。な…りょ…いち…ッ」 涼一「ん…何、だよ?」 雪也「電話…っ、は…鳴って、る…!」 涼一「……いいよ。気にするな」 雪也「でも……あっあ…!」 涼一「んな事気にするなんて余裕じゃん…っ。俺はさ、こんな…!」 雪也「はっ、んぁッ…! りょ、や…い、痛ぁ…ッ」 プルルルル!プルルルル! 涼一「……ッ」 雪也「あぁ、あ、涼…ッ」 プルルルル!プルルルル! 涼一「ち…! 煩ェな、誰だよ…!」 雪也「りょ…も、もう……」 涼一「分かったよ。………はい、どちらさま?」(雪也に入ったままの状態で手を伸ばし携帯を耳に当てる涼一) 雪也「な…!?」(解放してもらえると思ったのにそのままでぎょっとする雪也) 涼一「……んだよ。お前かよ?」 藤堂 『 お前かよって事はないだろーが!! 何ですぐ出ないんだよ!! こんな鳴らしてんのによー!!』 涼一「俺の勝手だろ。今取り込み中だったの」 雪也「…………!!」(必死に口を抑えて声を堪える雪也) 藤堂 『 取り込み中だあ? お前って奴はお前って奴は〜〜!!! 今日は俺らと飲み会行く約束してたの忘れたのかー!!』 涼一「………は?」 雪也(お…重…涼一……っ)←上に覆い被されたまま動きを止められ非常に苦しいらしい 涼一「何だっけ、それ??」 藤堂 『 ふざけんなー!! 今日は!! 付き合いの悪いお前に俺が前々っから!! 打診してた飲み会だったんだよー!! みんなだってお前が来ると思ってたんだぞ!! それをそれを、取り込み中たあ、どういう事だー!?』 涼一「うるっせえな…。耳元で騒ぐなよ。悪い、すっかりさっぱり忘れてた。だってよ、突然バイト休みになったって言うから」 藤堂 『 …はぁ? 誰が?』 雪也「!!!」 涼一「誰がって、だからそりゃゆー!?」 雪也(涼一…!!!)←涼一の口を両手で慌てて塞ぐ雪也 涼一(んぐっ!?!?) 藤堂 『 ??? は? おい、どした? 何だよ、誰かそこにいるのか??』 涼一「……ぷはあっ。い、息詰まった・・・。え? あ、何でもない、何でも」 雪也「〜〜〜」←恨めしそうな顔 藤堂 『 ………なあ。もしかしてまた例の彼女か?』 涼一「は? ……あぁ、そうそう。だから、悪いけど飲みはまた今度な」 藤堂 『 お前…ホント、その彼女にイカレてんのな。所詮男同士の友情なんてそんなもんだよな 』 涼一「だーから、そんないじけんなって。悪いって言ってんじゃん。今度! 今度は間違いなく行くって」 藤堂 『 フン、お前なんかもう知らねーよ。女にうつつ抜かして友達全員なくしやがれ。俺はこれから桐野を誘う!』 涼一「………はあ? 何それ、何でそうなるわけ?」(突然目が据わる涼一さん) 雪也「………?」 藤堂 『 普段はお前がべったりで桐野に近寄れないって言ってる奴多いしさ。ここぞとばかりに、あいつを誘うってわけさ。今ならあいつもフリーのはずだもんな!』 涼一「何言ってんだよ。お前…そんな勝手に…。それに…誰だよ…。雪に近寄りたがってる奴ってのは…」(途端イラついたように雪也を見下ろす涼一) 雪也「りょ…いち……??」(限りなく小さい声で呼んでみる。応答はない) 藤堂 『 へん、お前が今更何言おうが駄目だからな。今夜は桐野は俺たちが貰うから〜♪ざまあみろ!』 涼一「…………」 雪也「涼一…どうし……」 涼一「………バカか」 雪也「え…? あ…や、涼…っ!!」(突然腰を動かし始めた涼一に翻弄される雪也) 涼一「……どうせ雪は…今電話に出れねーよ」 藤堂 『 は? 何でだよ??』 雪也「や…! あっ、ひあぁ…っ!」(耐えきれず自分を攻める涼一の首筋に縋る雪也) 涼一「……ッ」 藤堂 『 ?? おい、何か…? おい、誰か近くにいるのか??』 涼一「は……」 雪也「んんっ。ふ…あ、あ…あぁんっ!」(力なく首を横に振る雪也) 涼一「は…聞いてても、いいぜ…? な…雪…」 雪也「や…だ…。だ、涼ぅ…っ!」 涼一「…ゆ…きっ!」 雪也「――っ!」 プープープー……。 藤堂「……しまった、充電すんの忘れてた。あいつ…何言いかけてたんだろ…?」 |
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【完】 |