質問3「真面目な誓いも破る為にある…?」

涼一の部屋にて。



雪也「ちょ…涼一、いい加減にしろって…!」
涼一「じゃあもう怒ってない?」
雪也「だから怒ってないって…ん、んぅっ!」
涼一「……あー…やっぱり雪怒ってる(泣)」
雪也「……何でっ」(がんじがらめにされていた腕を何とか解いた)
涼一「いつもと違うもん、キスの感触」(名残惜しそうに手首を掴んでいる涼一)
雪也「か、感触…? 何それ…」
涼一「すっげえ嫌だ嫌だってオーラが漂ってた。俺とキスするの嫌だって思っただろ今」
雪也「そっ…だ、だって当たり前じゃないか! 涼一、今日はずっとしつこいし…」
涼一「…………」
雪也「しつこ…」
涼一「………何だよ」
雪也「な、何だよって…?」
涼一「言いたい事があるならハッキリ言えよ…」(雪也の手を放してフイとそっぽを向く涼一)
雪也「……りょ、涼一こそ…そんな恨めしい顔して…」
涼一「雪が俺を避けるからだろ!」(くるりと振り返って雪也を傍のソファに押し倒す涼一)
雪也「わ…!」
涼一「もうこうなったら今夜は一晩中犯しまくってやるからな…!」
雪也「や…やだよ、涼一…っ」
涼一「嫌なら逆らえば」
雪也「………!」
涼一「俺から逃げられるもんなら逃げてみろって言ってんの」
雪也「涼一…なんで…」
涼一「………そんな顔したって駄目なんだからな」
雪也「んっ。や…涼…っ」
涼一「こんな感じてるくせに…無理して嫌がる事ないだろ…」
雪也「ひっ…ん、んん…ふ、ん…」

プルルルル…プルルルル……

涼一「……! また電話かよ…!」
雪也「……っ」(涙目になりながら薄っすら目を開く雪也)

プルルルル…プルルルル……

涼一「……出て欲しいか?」
雪也「え…?」
涼一「電話。そしたらその隙に逃げられるかもだろ」
雪也「そんな事……」

プルルルル…プルルルル……

涼一「考えてない? んなわけないだろ。嫌だろ、こんな状況から逃げ出したいだろ…」
雪也「そんな…違うよ、涼一…」
涼一「違う? 違わないだろ、俺はいつだって気分屋で雪のこと苦しめて…」
雪也「それでも涼一から逃げたいなんて思わない…」
涼一「………」
雪也「本当だよ…」
涼一「………」
雪也「涼一」

プルルルル…プルルルル……

涼一「……はい、誰?」
護 『 何だよ、その不機嫌な声は』
涼一「ま…っ!!」
雪也「………?」
護 『 雪、そこにいるか? 携帯にかけても出ないからさ。また電源切ってるのかなと思って。それとも、お前が切らせてる?』
涼一「……んな事させてねーよっ」
護 『 あ、そ。で、どうでもいいけど雪出してくれないか? ちょっと話したい事があるから』
涼一「何だよ…」
護 『 涼一には関係ないよ(にやり)』
涼一「……いない」(ガチャン)
雪也「……? 涼一、誰…?」
涼一「………」
雪也「涼――」

プルルルル…プルルルル……

雪也「あ……」
涼一「くそ…っ!!」(ぶちっ!!)←電源消した
雪也「………(汗)」
涼一「………雪」
雪也「え……?」
涼一「……雪、逃げちゃ駄目だ……」(ぎゅっ)
雪也「だ…っ。だから逃げないって……」
涼一「本当?」
雪也「うん」
涼一「…本当に本当に本当?」
雪也「うん。俺、絶対涼一から逃げたりしな――」


藤堂「ふお〜い、涼一ちゃん、お元気で〜すか〜?」(どんどんどん!!)
………玄関をどんどんと激しく叩く音。
どうやら藤堂はひどく酔っ払っているようだ。


涼一「あ…あ…あいつは〜【怒】!! ……はっ!!?」
雪也「りょりょ涼一っ。お、俺、悪いけどもう帰るからっ(焦)!」(ささささーっ!!)←完全逃げモード
涼一「ちょ…!? ゆ、雪、待っ――」


藤堂「うお〜い、早く開けろ、開けね〜か〜!!」(どんどこどん!!)
雪也「と、藤堂っ、入りなよ…っ。じゃ、じゃあ!」←異様に赤面しつつ逃げ逃げ
藤堂「ふええ? あれ、き…りの〜? どした、何急いでるんだ〜ふは〜??」


涼一「………」



藤堂の命に明日はあるのか…!
以下次号!!(つづきません)



【完】