「盗まれた!―青の竜・宴の惨劇―」
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その日、某高級ホテルの中庭パーティ会場では「青の竜」登場人物たち全てが集って、それはそれは盛大な祝宴が繰り広げられておりました。色とりどりの花々に囲まれたそこには豪華な食事や飲み物が所狭しと並べられ、心地良いピアノ曲とも相俟って、そこにいる全員をとてもリラックスした気持ちにさせています。宴は朝から夜まで、いつまでもいつまでもそれは和やかに続くものと思われました。 んが、しかし! ここで事件は起きたのです! 「盗まれた〜〜〜〜!!!!!」 天を切り裂くようなその大絶叫に、その場にいた全ての人間が驚き、動きを止めました。視線の先にはその怒号を発した人物と、更に錆の代表選手・桐野雪也君がオロオロと辺りを気遣い困った顔で立っています。 「どうしたの?」 近くにいた丘選手の香坂数馬クンが物怖じせずその人物に問いかけました。彼が2人の1番近くにいたからという事もありますが、怒っている時の「この男」に近づこうなどという物好きは無敵の数馬クンくらいしかおりません。(錆選手はみんな逃げる) 「盗まれたんだ!」 するとその人物はキッと数馬クンを睨みつけ、それから会場中全ての人間を射殺すようにぎらりとした視線を向けました。 「誰だ誰が食ったんだ!? 俺の雪が作った特製ケーキ!!」 「涼一…」 雪也君はただもう弱々しく、その今にも血管が切れてしまいそうな相手の名前を呼ぶだけです。 そう、叫んでいたのは同じく錆の代表選手・剣涼一さんです。(※言わんでも分かる) つまり、話はこういうわけです。 今日のパーティの為に、貧乏性な雪也君はホテルから出される料理以外にも自分自身で作った大きなケーキを幾つか持ちこんできていました。そしてその中には「涼一さんの為だけに」作ったケーキもあったというのです。本人は多くを語りませんが、恐らくは恋人である涼一さんの強い要望によるものでしょう。 「まだ俺、食ってなかったのに! その俺専用のやつを誰かが盗って食いやがったんだ【怒】! 誰が食ったんだ出て来い!!」 涼一さん、とにかく物凄い剣幕です。食べ物の恨みは恐ろしい…否、彼の場合は雪也君に関する事にかけては…でしょうか。 「うっ…」 あまりに殺気立ったその様相に、丁度皿にケーキを取ってほうばっていた丘代表の北川友之君などは、ボー然としてフォークからぽろりとそのスポンジのかけらを落としてしまっています。(※そしてすぐコウ兄の後ろに隠れる) 「最後の楽しみに取っておいたんだぞ! 俺は錆の身内キャラだろーが丘だろーが、とにかくどんな奴だろーと許すつもりはねえっ! 犯人捜すから、俺がそいつ見つけるまでどいつもこいつもこっから出るな!」 涼一王子の決定はこのサイトでは絶対です。 そんなこんなで、楽しい宴の場は一転して、悪夢の事件現場と化してしまいました。 さあ、涼一探偵は無事に恋人・雪也君の手作りケーキを食べた犯人を捕まえる事ができるのでしょうか!? ケーキを犯人の胃袋から取り戻せるのか!?(腹掻っ切る気か) |
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