第54話「解決したら考えよう」


ばさらの森武闘会。…から話はかなり逸れているけど、あと1頁分、この出だしをコピペしたページが残っているから、それまではこの始まりでご勘弁を。

ストーリーは政宗&元パンダの小十郎が、明智の隠れ家を目指すところ!

元パンダ「政宗様、あのような走り書きだけで大丈夫でしょうか。やはり地雷バナナのことは上杉の奴らに報告しては?」
政宗「そうしたいところだが、それだけでもかなりの時間ロスだ。あ〜……こういう時に便利な忍がスパ―ッと現れてくれりゃーいいんだがなぁ」
佐助「旦那〜。呼んだ?」←ホントにスパッと現れた!
政宗「うおっ!?」
佐助「ちょっとちょっと、真田の旦那がうちの本陣ですんごくションボリしてるんだけど! まさか独眼竜の旦那がいじめたんじゃないでしょうねえ?」
政宗「はあぁ!? し、知るかよ、俺はあいつをいじめてなんざ…!」
佐助「普通に訊いただけなのに何どもってんですか」
政宗「どもってねえ!」
元パンダ「政宗様、どこに刺客が紛れているやも分かりません。声は潜めて下され」
政宗「む……悪かったよ」(ぶすー)
元パンダ「それで猿飛。何故お前がここに?」
佐助「えー? 明朝、即席連合軍とで急襲してくる魔王軍と相対するでしょ? だから遅れている上杉軍の布陣準備はどうかと思って。やっぱりうちのお館様と上杉の大将とであっちをとりまとめてもらわないとね、今いちまとまりがないんですよ」
元パンダ「なるほど。しかし、良いところに来てくれた」
佐助「ん? あのさ、ところでさっきから気になってたんだけど、あそこの木に縛られてぶら下がってるのってリスの蘭丸じゃないの? あと、その傍にある屍の山は何?」
元パンダ「死んじゃいねえよ。ちょいと再起不能にしておいただけだ」
佐助「……コワ! もしかしてもう伊達軍vs織田軍で一戦あったとか?」
元パンダ「戦なんて大層なもんじゃねえ。それより、あそこにいる連中が上杉軍領地に大量の地雷を埋めようとしていた。その任務は蘭丸たちが一手に引き受けていたようだから増援はねえと思うが、この事を上杉の大将に伝えておいてくれるか。俺たちはこれから別件があるんでな」
佐助「はあ? 地雷? 何そのおっかない話は…。でも、地雷なんてどこにあるのよ?」
元パンダ「あそこにあるだろうが。箱に山積みになっているだろう」
佐助「どこよ? 腐ったバナナしかないじゃない」
元パンダ「だからそれが爆弾だ」
佐助「え!?」
元パンダ「詳しい説明をしている暇はねえ。虜囚の処置も含め、とにかく頼んだぞ。――政宗様、では参りましょう」
政宗「あ? あ、ああ……。………」
元パンダ「政宗様?」
政宗「おい真田の忍」
佐助「何よ?」
政宗「幸村の奴……何でしょげてたんだ?」
佐助「え? そんなの知らないよ、だからこっちがそれ訊きたいんだって。とにかく帰ってきてからずっとどんより落ち込んでんの! 大将の話も上の空でさあ、これから織田軍と一戦やろうってのに真田の旦那がそうだから、もう大将の雷が凄い凄い。お空の彼方までぶっ飛ばされてたよ」
元パンダ「相変わらず信玄公の鉄槌は凄まじいな…」
政宗「だ、大丈夫なのかよ、そんな…」
佐助「まあいつもの事ですから。しかも、それでもぜーんぜん目が覚めた風もなくてさあ。大体、真田の旦那は独眼竜の旦那を追って一緒に前田ん所に行ったんでしょ? そっから様子がおかしくなってんだから、どう考えても旦那と何かあったって事じゃない」
政宗「だから…っ。別に、何もねーよ! た、ただ、ちょっと……」
佐助「ちょっと?」
政宗「煩ぇな! あいつが勝手に変な誤解してやがんだよ、多分! 何だよあいつ、慶次の事が好きだからって、俺に当たりやがって…!」
佐助「………は?」
元パンダ「真田が? 前田の風来坊を?」
政宗「ああ、そうだ! あいつは、俺が慶次の奴を気にしていた事をやたら怒ってよ…! 気に食わなかったんだろうよ、テメエがずっと想っていた奴に俺が手ぇ出すとでも思ったんじゃねえ? 全く、とんだ勘違いだぜ!」
佐助「いやそれ……。アンタこそ、とんだ勘違いだから…(呆)」
政宗「あ!?」
佐助「ま、まあ、いいや! 今はそれどころじゃないから! とにかく、よく分かんないけど上杉に行くついでだから、こいつらの処理はこっちで何とかする。そちらさんは何処へ?」
政宗「それどころって、これだって重要な事だっての…!」(ぶつくさ)
元パンダ「うむ、俺たちは明智の隠れ家らしき所を見つけたので、そちらへ向かう。どうやらこの爆弾を生成しているのに奴も一枚噛んでいるようなんでな」←政宗無視で話を進めるこじゅ
佐助「あー…。まぁ、奴のやりそうなこった。けど、気を付けて。明智をただの織田軍と考えない方がいい。あいつ、豊臣とも関係があったみたいだし、俺様としてはどうも……爆弾っていうのが気にかかるから」←佐助も政宗無視
元パンダ「というのは?」
佐助「爆弾を作る技術なんて明智にはない、と思う。とすると、他にもあいつの協力者がいるって事さ。危険なようなら深追いはやめといた方がいいよ」
元パンダ「……そうだな。肝に銘じておく」


――そうして佐助と別れ、先を急ぐ政宗様&こじゅ。
しかし政宗様、何やら悶々とし出しています。


元パンダ「……政宗様」
政宗「………」
元パンダ「政宗様!」
政宗「……あ。あ? な、何だよ…? 突然怒鳴るなって」
元パンダ「何を考えておられるのです?」
政宗「何って……そりゃあ、明智の――」
元パンダ「真田のことですな」
政宗「! な、何言ってんだ、別に俺は――……」
元パンダ「………」
政宗「……考えてちゃ、悪いのかよ」←いじけ気味
元パンダ「悪いとは申しません。ですが、中途半端な心づもりで戦いの場に赴くのであれば、それを看過するわけには参りません。この小十郎には、政宗様をお守りする使命がありますから」
政宗「分かってるよ。俺の生きる場所はここじゃねえし。……元の世界へ戻ったらやんなきゃいけねえ事もあるしな」
元パンダ「左様です。確かにこの森を守ることも大事。どうぶつ達の願いも捨ててはおけません。ですが、もしもその事で政宗様の御身に危険が降りかかるようであれば、この小十郎、どのようなお叱りを受けましても、政宗様には今回の戦いから身を引いて頂く所存です」
政宗「ふ……嘘つけ」
元パンダ「………」
政宗「……分かったよ、悪かったよ小十郎。考えるのは後だ。元々、この件はこの森の騒動を収めた後に考える事だった」
元パンダ「……真田は逃げたり致しませんから」
政宗「だといいがな」
元パンダ「………」
政宗「よし、切り替えだ! ほらよ、歩いている間に見えてきたぜ、あの崖だ」
元パンダ「問題はどのようにこの下へ降りていくかですが……。岩壁を伝っている間に攻撃されてはひとたまりもありませんし」
政宗「そうだなあ…。第一、こっからじゃ下が暗くて何も見えねえ。というか、もう日も落ちる。明かりがないとどうにもなんねえな」
元パンダ「はい…。…それにしても政宗様は、何故明智があの爆弾に関係していると知っていたのですか? リスの蘭丸にそのように話していましたが」
政宗「ああ…。最初にあれを見たのも、やっぱり蘭丸が持っていたところに出くわしたからだ。その時の奴は、明智から下剤入りのバナナだっつって渡されたらしいんだけどな。んで蘭丸は、ならそれを豊臣の奴に喰わせちまおうってんで、豊臣領に侵入してた」
元パンダ「は……は(汗)?」
政宗「ばかくせえよな? けど、それを竹中の奴が、これはそんなもんじゃなく、爆弾だって言い当てたんだよ。というか、最初から知っていたのかもしんねーが」
元パンダ「竹中の野郎が…」
政宗「それにな、その後、島津のオッサンが、そういうバナナ爆弾の生えている黒い森があるらしいって俺に言いに来たんだ。オッサン自身はその森を直接見た事はないって言ってたんだが……その事をあの風魔の忍が知らせてきたみたいでよ。――それで一つ繋がった事があった」
元パンダ「………」(眉をひそめつつ政宗の話を黙って聞くこじゅ)
政宗「俺らがこの明智の消えた場所に初めて来た時、ここいらに火薬粉みたいな跡があっただろ。しかも俺はその黒い粉を以前、風魔から渡されていた。島津のオッサンと同じようにな」
元パンダ「風魔が……既に奴は何かを探り当て、それを島津公や政宗様に知らせようとしたのでしょうか?」
政宗「と、思うんだよな、俺は。あいつが明智とつるんでいるとは到底思えねーし、もしそうなら、あの爆弾の存在をわざわざ島津のオッサンや俺に知らせたりはしねえだろ?」
元パンダ「それはそうですが……」
政宗「なあ? そこんところ、どうなんだ、お前?」
元パンダ「……!?」(政宗の声を掛けた方向にぎくりとして、さっと振り返るこじゅ)

風魔「……………」

政宗「話すのがたるいってのならそれでいいんだがよ。……もし俺の言う事が正しいなら、ちっと協力してくんねーか?」
風魔「……………」


――物言わぬ謎の忍。風魔小太郎はどう出る!?以下、次号…!!




つづく



戻る