第9話「嬉しいお誘い」



政宗「どうした幸村」
幸村「え…」
政宗「飯。美味くないのか?」
幸村「お…美味しいでござる! 片倉殿のばさらの森野菜シチューは絶品なんでござる!」(がぶがぶと慌ててスプーンでシチューをかっこむ小熊幸村)
小十郎(パンダ)「はは。ならば良かった。しかしまた、今宵は妙な取り合わせですな」
政宗「幸村はいいんだけどよ。こいつが…」
元就「我が何だ」
政宗「そうむくれるなって。いや、俺はいいぜ? けど、お前があんまここにいると怒る奴がいるって話だ」
元就「……知らん」(むすっ)
政宗「明日はよー、会ったら声掛けてやれって」
元就「政宗。貴様、見た目によらず世話が過ぎるぞ」
小十郎(人間)「確かに。政宗様がこのようにどなたかの仲を取り持とうとされるなど初めて見ます」
政宗「よせよ。お前もあれをやられたら分かる。砂浜でスゲーうざかったんだからな…」←思い出して心底溜息
幸村「………」(しょぼーん)
政宗「ん…。おら幸村。また手が止まってるぜ?」
幸村「え…あ…」
政宗「しょーがねーな。そっちの皿、魚でも少なかったか? ほら、俺のやるよ」(自分の皿から掬って分けてやる)
幸村「あ…!」(びっくり)
小十郎(人間)「政宗様、そのような事されなくとも。おかわりならありますから」
幸村「……っ」←でもむちゃくちゃ嬉しそう
政宗「あー? まぁ、いいじゃねーか。コイツも機嫌直ったみてーだし?」
幸村「美味しいでござる、美味しいでござるー♪」(ニコニコ)
小十郎(人間)「……(やはり政宗様、天然なんですね)」
政宗「ん??」
元就「フン…見ておれぬ」
小十郎(パンダ)「お。それで政宗様、今宵この2人をどうされますか? この雨は一晩やみそうにないですが…」
政宗「ああ…。お前がいいなら、どっかの空き部屋にでも泊めてやってくれよ。この家はお前ン家だろ? 俺だって居候の身だしな」
小十郎(パンダ)「何を仰いますやら(苦笑)。ですが、承知。2人共、政宗様に感謝しろよ?」
元就「フン…」
幸村「……あの。こちらに泊まっても宜しいのでござるか?」
小十郎(パンダ)「ああ、だが騒いだりするな、大人しく寝ろ。ん……いやしかし、お前の場合はあの佐助が迎えに来るか?」
政宗「ああ、そういや来そうだよな。あいつ、ホントお前の世話焼くの趣味みてーだもんな」
元就「まだ乳離れ出来ておらぬのか」
幸村「な…っ! そ、そのような事! ないでござる、一人で泊まるなど全然平気でござる!」
政宗「んなムキになるなって(笑)」
幸村「なってないでござる〜(赤面)!!」

佐助「別に世話焼きは趣味じゃないっての…」←窓の外から溜息交じりに独り言(結局迎えに来てた)


思いもかけず政宗宅にお泊まりする事になった小熊の幸村!(元就つき)
実は誰かの家にお泊まりするのは初めてでドキドキなのでありました。




つづく



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