壬生主ED



龍麻「壬生!」

龍麻が走って行った先は、壬生が住む自宅のマンションでした。

壬生「た…龍麻…?」

突然現れた龍麻に、壬生は驚いたようになり、絶句しています。

龍麻「へへ…俺、さ…来ちゃった…」
壬生「………」
龍麻「壬生と…一緒にいたいなあって思って」
壬生「………」
龍麻「迷惑…だったかな?」

そう言って、龍麻は黙ったきりの壬生の顔を恐る恐る見上げました。
その、瞬間―。

龍麻「壬…っ!?」
壬生「龍麻…ッ!」

壬生は戸惑う龍麻に構うことなく、力いっぱい抱きしめてきました。
龍麻「壬、生…い、痛いよ…っ」
壬生「僕の…」
龍麻「え…?」
壬生「僕のこの胸の痛みに比べれば…君の痛みなんてどうって事ないよ」
龍麻「な、何だよ、それ…!」
壬生「僕がどれだけ君を想ってるかなんて…君には分からない」
龍麻「そ、そんなの…!」
壬生「君がどういう訳でここに来たのかなんて知らない。僕には全く興味がない。だけど…今日はもう、離さないから」
龍麻「………壬生」
壬生「君が帰ると言っても」
龍麻「壬生……」

龍麻は掠れた声で再度壬生の名を呼んだきり、ただ大人しく抱きしめられていました。
そうして、ゆっくりと自分も壬生の身体に腕を回して。

龍麻「誰が帰るかよ…。俺がいたいって…言ってるんじゃないか」
壬生「………」
龍麻「だから来たんじゃないか…。俺こそ、壬生がまた俺の事避けたらどうしようって」
壬生「………」
龍麻「心配で…だから、すごく迷ってたのにさ…」
壬生「僕が君を必要としないわけないだろう」
龍麻「壬生……」
壬生「僕が君を…求めないわけがないだろう。こんなに、こんなに僕は―」

壬生は言いかけて、けれど不意に口をつぐみました。
ただ代わりに、龍麻を抱きしめる腕にはより力を込めて。

壬生「好きだよ、龍麻」

そうして耳元で優しくそう囁くと、壬生は龍麻をじっと見つめ、唇にちゅ、と軽いキスをしてきました。

龍麻「……ッ!」
壬生「嫌…だった?」
龍麻「あ…ッ! そ、そうじゃないけど…」

それでもみるみる赤面していく龍麻を壬生はこの上なく愛しそうに眺めて。

壬生「龍麻…外は寒かっただろう? さあ入って。お腹は空いてない?」
龍麻「あ…うん」
壬生「じゃあ何か作るよ。ね…龍麻」
龍麻「うん……うん!」


こうして2人は実に幸せそうに互いに見つめあい、壬生の部屋へと入って行きました。



盲目の者の貴方は美里様との約束を果たす事ができませんでしたが…。
ハッピーエンド…ですよね?






この後の2人を見たいという方は…。
このページのどこかにある秘密部屋への入り口を探してみて下さい。
ただし企画室のくせにこの先は18禁です。
それを踏まえた上でどうぞです。


そんな破廉恥な!わたくし、戻ります!