いたずらひーちゃん♪
第拾参話「『銀の竜的彼ら』に出会ったひーちゃん♪」の巻 ぐすん…。俺、もうこのままでいいや…。 ずーっと透明でいよう…。(龍麻、某神社の境内で膝を抱えて泣いている)←ラブリー♪ ???「えっさ、ほいさ! えっさ、ほいさ!」 ……ん? 何だろう、誰かがここの階段を上ってくるみたい。 雷角「よーし、一同、止まれ〜!!」 水角「ピー!! ほれ、そこ! だらしないぞよ。しゃんとせんか!!」(笛を吹きつつ) 風角「ゼハアゼハア……。づ、づがれだ……」 岩角「おで、腹減ったど〜」 水角「まったくだらしないねえ。このくらいの事でへばるんじゃないよ」 炎角「まったくだぜ、イエ! 俺はまだまだまだまだい・け・る・ぜ〜!! イエッ!」 な、な、何……? あの鬼面は…鬼道衆さん……! み、みんなジャージ姿だ。一体何やってんだろう(汗)?? 雷角「まあ、そう責めるな、水角。我らが闘いを退いて文系人間に切り替わってからもう大分経つ。身体もなまるというものよ」 水角「だからこそじゃ! だからこそ、我らは改めてこうやって体力を強化する必要があるのじゃ! 我らが今挑んでいるこの闘いは、以前のそれよりもより更に厳しく、シビアなもの故な」 岩角「同人作家ってそんなに体力がいるのが〜??」 風角「まあ…何日徹夜してても平気なタフさは欲しいとこなんじゃないか?」 岩角「おで嫌だど〜。ちゃんと寝たいど〜」 水角「何を言うておるか! 冬のあの屈辱を忘れたのかえ!? 我らの同人初参加は未だ達成しておらんのだぞ! 今度こそ!!」 雷角「うむ。だから今日は祈願も込めてこの神社までマラソンしてきたわけだが…」 ……この人たち、一体何の話してんだろ? 全然意味が通じない。(きょとん) そういえば、天童は元気かなあ。 風角「ところで今度の新作の構想はもう練ってあるのか、水角?」 水角「フフン、ばっちりじゃv 炎角、お主はどうじゃ?」 炎角「スペシャルキュートなひーちゃん様を用意しているぜ、イエ!!」 !? え……? お、俺……? 岩角「わーい、楽しみだどー♪ 炎角の御屋形様とひーちゃん様のお話はいつも面白いどー」 水角「ちょっとちょっと岩角。わらわの漫画はどうなのじゃ?」 岩角「水角のはエッチ〜だど〜。おで、くらくらするどー」 水角「ほほほ、そうかえそうかえ。最高の誉め言葉じゃ」 雷角「うむ。この間の御屋形様とひーちゃん様の『うふふv温泉旅行』は悶えたわい」←どういう本だ 水角「やっぱり逢引は温泉に限るのお…v」 炎角「俺はオーソドックスにひーちゃん様の家とかが好きだぜ、イエイ!」 風角「俺も〜。この間の御屋形様が突然夜中にひーちゃん様の家に行った話は萌えた〜」 炎角「俺ナイス? ナイス?」 あとの4人「ナイス〜」(パチパチパチ)←拍手 …………何。一体何の話……。 雷角「それでも、あの本はちゃんと御屋形様の見えない所にしまってあるんだろうな? 見つかったらエライ事だぞ」 水角「風角。あんたこの間座敷で読んでたでしょ。ちゃんと隠しておいたんでしょうね」 風角「あ、その後岩角が読みたいって言うから。お前、何処へしまった?」 岩角「おで、その後炎角に貸したどー。炎角が踊りながら読んでだどー」 雷角「おい、炎角。お前、どこに―」 九角「お前ら、こんな所にいやがったのか!!」 鬼道衆「!!!!???」 あ、天童だ!! 九角「テメエら、そこを動くんじゃねえぞ! 1人残らずたたっ斬ってやる【怒】!!」(どどどどど) 風角「ぎゃー!! 御屋形様が怒り狂っておられるー!!」 水角「炎角!! あんたまさか…!!」 炎角「イエーイ! まずったぜー。あのまま座敷に置きっぱなしにしてたぜー!!」 雷角「なななな何!? ということはあの本をー!?」 九角「あんなもんよくも勝手に作りやがって! まさか龍麻にも見せたんじゃねえだろうなー!」 水角「キャアーーー!! お、御屋形様〜、お助け〜!!」 岩角「ん〜? でも何が、御屋形様の顔、赤いどー」 風角「照れてるな、あれは……(ぼそり)」 雷角「呑気な事言うてる場合かー!! 御屋形様、キレておるぞ〜」 炎角「御屋形様〜俺らはノンフィクション作家の道を極めるんですぜ〜イエーイ!!」 (鬼道衆、言いながら一目散に逃げ惑う。) 九角「俺から逃げられると思ってんのか! 鬼道閃ッ!!」 鬼道衆「ひゃああーーーーーーーーーーー」 何か…ものすごい……。(呆気) 九角「……ったく。これに懲りたら二度とあんなくだらねェもん、作るんじゃねえぞ!」 鬼道衆「ばったり……(死)」 九角「馬鹿な部下を持つと苦労するぜ」 でも天童……何だかすごく楽しそう……。 九角「!? 誰だ!?」 ………。そうだよな。仲間ってこういうもんだよな。 いっつも喧嘩してるんだけど、ホントはちゃんと分かり合ってるみたいな。そういう関係なんだよな。 九角「………龍麻か?」 それなのに俺、一人で勝手にいじけて。みんなを恨んで。 ホント、しょーもない。ちゃんと面と向かって寂しいって言えば良かった。 電話貰った時も、あんないたずらじゃなくてすぐに助けて欲しいって言えば良かった。 九角「……おい、龍麻か? お前、そこにいるのか?」 うん。でも俺…もう帰らなきゃ。みんなにもちゃんと謝らなきゃ。 ありがとう、天童。それに、鬼道衆さん。 九角「………?」 いじけててもしょうがない。ちゃんと元に戻る方法を探して、みんなに謝ろう! (こうして、何だかよく分からないうちに前向きな気持ちになったひーちゃんは、再び透明を元に戻すべく、立ち上がったのでした。いたずらをしてしまった、迷惑をかけてしまった仲間たちに謝るために…。以下、次号!!) |