いたずらひーちゃん♪
第拾四話「透明を元に戻したいひーちゃん♪」の巻 御門の所にまで来たはいいけど…。 あいついつも忙しいからなあ。家にいるかな？ 芙蓉「龍麻様」 あ、芙蓉。ねえ、御門いる？ 芙蓉「晴明様でございますね。少々お待ち下さい」 良かった、御門いるんだ！ うん、待ってるからよろしく……って……。 えええええ！？ ちょ、ちょっと芙蓉！？？ 芙蓉「？？ はい、どうかなさいましたか？」 どうかって…ふ、芙蓉は俺の事、見えるの？？ 芙蓉「……？ はい、見えますが……」 ななな何で…？ あ、もしかして俺、もう元に戻ってるのか！？ 御門「芙蓉。龍麻さんの声がしたと思ったのですが、彼がいらしているのですか？」 ！ み、御門……。 御門「…………」 芙蓉「はい、晴明様。龍麻様は晴明様に何か御用がおありだそうですが」 御門「そうですか。それでその龍麻さんは今何処に？」 芙蓉「は……？」 ！！ や、やっぱり……。 芙蓉「ど、何処にと申されますと…？ 龍麻様は…」 御門「……ふむ。確かに龍麻さんの気配はこの近くに感じるのですが……」 御門…俺、ここにいるよ。お前の目の前に。 御門「ん………」 何で芙蓉には俺の姿が見えるのか分からないけど…。 御門、俺、透明になっちゃったんだ。元に戻らないんだ。 芙蓉「と、透明……？ 私には龍麻様の姿がはっきりと見えるのですが」 御門「ほう、またおかしな事になったものですね。確かに、『そこ』に龍麻さんの気配はあります。芙蓉にも見えるようですから、それは間違いないでしょう。しかし透明というのはまた何とも…」 御門、助けて！！ 俺、どうしたらいい！？ どうしたら元に…！！ 御門「龍麻さん、落ち着いて下さい。そもそもどうしてこのような事になったのです」 え…それは……かくかくしかじかでそういうわけなんだよ。 御門「なるほど、やはり彼女の仕業でしたか。全く、よりにもよって龍麻さんをこんな目に遭わせるとは。遊びが過ぎますね、今度私からも注意しておきましょう」 あ…でも、よく考えたら裏密さん自身に訊けば分かるのかな？ 俺、慌ててたからうっかりしてたけど、これを作った本人に訊けばどうしたらいいか分かるよな。 御門「その必要はありませんよ、龍麻さん。その呪いを解く方法は私も心得ています」 の、呪い…？ そんな大袈裟な…。裏密さんが俺に呪いなんて…。 御門「いえ、今回の彼女は正にそんな気持ちでその飲み物を貴方に託したんだと思いますよ。貴方や、そして私たちを試すためにね」 ど、どういうこと……？ 京一「ひーちゃん！ やっと見つけたぜ！！」 あ、京一！？ 壬生「龍麻、探したよ！ 良かった、無事で！！」 壬生も！！ 如月「龍麻！ やっぱりここにいたのか！！」 ひ、翡翠…！！ 劉「アニキ、ここに来ると思ってたで〜！！」 劉！！ 御門「……やれやれ騒がしい。しかしこの調子だとこの後もまだまだ貴方を追って色いろな人が来るでしょう。いいですか、龍麻さん。貴方の呪いを解く方法は簡単です。即ち…おや…どうやら呪いをかけた魔女自身が到着したようですよ」（嘆息） 裏密「う〜ふ〜ふ〜。そっか〜芙蓉ちゃんには見えるんだ〜まだまだ実験段階ね〜」 う、裏密さん…！ 裏密「う〜ふ〜。ひーちゃん〜あのね〜呪いを解くには〜ひーちゃんが好きだと想う人から〜愛の口づけをしてもらえば良いんだよ〜」 え…え…ええええええ！？？？ （何というお約束な展開！ いやしかし、お姫様の呪いを解くには、王子様からのキスって相場が決まってるんす！ さあ、誰からのちゅう♪でひーちゃん姫は元に戻るのか！？しかし透明なのにどうやって触るんだ？ 以下、次号！！） |