いたずらひーちゃん♪・その後




第六話「お腹がいっぱいのひーちゃん♪」の巻



龍麻「み、美里……」
美里「なあに、龍麻? はい、今度はこっち。あーん♪」
龍麻「うぐっ…! も、もほ、おなはいっはいはよ…もぐもぐ…」(「もうお腹いっぱいだよ」)
美里「あら、まだまだあるのよ、龍麻の好物。次はこのホットケーキをどうぞ♪」
龍麻「むーもぐもぐもぐ……」(次々と差し出されて惰性で食べてしまう欠食児童・龍麻)
ウゴー「……………」
美里「おいしい、龍麻?」
龍麻「う? ……ごくん。う、うん、すごくおいしいよ」
美里「うふふ、良かった…。ねえ、龍麻……」
龍麻「ん?」
美里「私ね…私、今とっても幸せよ…。まるで夢を見ているみたい…」
龍麻「美里?」
ウゴー「ガゴー……」
美里「本当は私、ずっと前から…龍麻とこうやって2人で過ごしたいって思っていたの」
龍麻「そ、そうなんだ……」
美里「2人っきりでね」
龍麻「み、美里…? あ、あの、そんな接近しないで……」
ウゴー「ドキドキドキ」
美里「うふふ…照れなくていいのよ、龍麻。あら、ほっぺたにクリームがv」
龍麻「え…つ、ついて…?」
美里「うふふふふ…私が舐めて取ってあげる。べろーん!!」(←妖怪かよ…汗)
龍麻「わあっ! ちょ、ストップ、美里!!」
美里「遠慮しなくていいのよ、龍麻。べろべろ〜」(言いながら更に接近する美里様)
ウゴー「ヒエエエエエ………」(←引きまくり)
龍麻「あ、あの、美里! 俺! な、何か喉渇いた! 水飲みたい! すっごく!」
美里「………」
ウゴー「オロオロオロッ」(2人を交互に見やる盲目の者)
美里「分かったわ…。ちょっと待っててね、龍麻」(とても残念そうにキッチンへ向かう)

龍麻・ウゴー「……………」

龍麻「…お、俺さ…。この後どうなるんだろう?」
ウゴー「ウゴ?」
龍麻「こ、これ以上食べさせられたらお腹が破裂して死んじゃうよっ!」
ウゴー「ウゴウゴーン」(うんうんと頷く盲目の者)
龍麻「だろっ!? な、なあ、あの人ってホントに美里? 何だか俺、怖い…ッ」
ウゴー「ウゴーンウゴーン」
龍麻「え、あれが本当の正体だって? う、嘘だよ、だって俺の知っている美里は…」
ウゴー「ウゴ?」
龍麻「優しくておしとやかで……」
ウゴー「!?」
龍麻「控えめでおとなしくて……」
ウゴー「ウゴー!!? ウゴンウゴン!!」(ぶんぶんと首を横に振る盲目の者)
龍麻「………俺、ここから逃げなきゃ」
ウゴー「!?」
龍麻「逃げるっ! きっとこのまま太らされて食べられちゃうんだよ、俺!!」
ウゴー「ブホッ」
龍麻「何だよ、違うっての!? と、とにかく窓からでも―」
ウゴー「ウゴー!! ウゴウゴ!!」
龍麻「あ、何するんだよ、引きとめる気か! 離せよー!!」
ウゴー「ウゴー!!」(ぐいぐいと龍麻を引っ張る盲目の者)

ピンポーン。

龍麻・盲目の者「!?」

キッチンにいる美里「………はい、どなた?」

龍麻「だ、誰か来た…!?」
ウゴー「ウゴー!」
龍麻「だ、誰でもいい…助けて…っ」


(さあ、美里様の秘密邸に訪れたその人物とは? 以下、次号!!



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