剣風帖迷物5人組シリーズ第一弾!?
それゆけ鬼道衆!


《1》
そこは夜な夜な怪しい妄想話を展開させるある5人衆の溜まり場だった。



風角「ううう…。何てつまらないんだ、最近は…」
水角「本当だぞよ…。わらわたちの出番が全くないぞよ…」
岩角「御屋形様もだどー。ひーちゃん様と全然会ってないどー。おで、退屈で死んじゃうどー」
炎角「俺もだぜー。イエイエ〜」←覇気のない腰フリダンス…
雷角「ええい、お前ら! 情けない声を出すんじゃないっ!」


ほの暗い屋根裏部屋で、ゆらゆらとゆらめく蝋燭が妙に寂しい。
しかしめそめそとする4人の仲間を前に、リーダー格の雷角が檄を飛ばした。


雷角「最近周囲が元気ないからこそっ! 我々が頑張って盛り立てていかなければならんのだろうがっ。弱気な事ばっか言ってないで、少しは活動しろっ。大体炎角! お前もう締め切り過ぎてるぞ! 水角も! お前、最近エロシーン少ないぞ!」
炎角「イエ〜。でもインスピレーションが湧かないんだぜ、イエイエ〜。俺のダンスも精彩を欠くぜ、いえ〜」
水角「わらわも…どーも駄目なのよねえ…やる気が出ないというか」(ため息)
岩角「おで、炎角の踊りを見ないと何か燃えないどー」(むしゃむしゃと菓子を食う)
風角「はーなーんか、こう、イマイチ盛り上がらないんだよなあ」(ごろごろとねっ転がる)
雷角「〜〜! えーい、この軟弱者どもが! そんな事だからこの『銀の竜』は最近九主を取り上げなくなってしまったのだぞっ! 我らが頑張らねば御屋形様はもとい、ひーちゃん様まであやつ(管理人)に忘れられてしまうわっ!」(じだんだ)
風角「それは大袈裟だろう〜。ちょっと更新休んでたくらいで…」
水角「そうよねえ、それは言い過ぎだよねえ。現に休止中も如主は結構いっぱい更新してたし…」
雷角「ばっかもーん!!」(ピカ!ゴロゴロゴロ!)


だらだらとする仲間に雷角の必殺雷攻撃が降り注いだ。


風角「いってー…何すんだよ、雷角よお…」
炎角「イエッ。ちょっとぴりぴりするぜー」
水角「やめておくれよ、髪の毛が逆立っちまうじゃないか」
岩角「おでのお菓子が黒コゲだどー」
雷角「ええい、黙れ黙れ! お前ら何とも思わんのか!? 我らの目的は何だ!? 九主を世に広め、そしていつの日かこの『銀の竜』サイトを【九主オンリーサイト】にすることであろうがっ!」
風角「あれ、そうだっけ」
雷角「そうなんじゃー! そ、れ、な、の、に! 最近ここのサイトは事あるごとに如主だ京主だのと…! しかも外法帖の方では…う、ううう…遂に…遂に先を越されてしまったのだぞ…。我らの憧れる【オンリー】を…」
炎角「京梧主オンリーだぜ、いえっ」
岩角「御屋形様のご先祖は無視だどー」
水角「あーそれはわらわもちょっぴりがっかり。何で〜、ここ無節操サイトなんじゃなかったのかえ」
風角「しょーがねえだろ、そうなっちゃったもんは。でもさ、別にいいじゃん。ひーちゃん様が京一だけと結ばれたってわけじゃないんだから。所詮ひーちゃん様のご先祖の話だろ」


涙にむせぶ雷角をよそに、他の4人は割とドライである。
雷角は1人ぎっとした視線を仲間たちに向けた。


雷角「あほかっ! 我らが御屋形様のご先祖様がないがしろにされておるのだぞっ。この忌々しき事態が後々現代を生きる我々にも影響を及ぼさないと何故言えるっ。大体…ひーちゃん様のご先祖ならば我らが御屋形様のご先祖を愛して当然!」
水角「あーでも一体ひーちゃん様のご先祖様ってどんな方なのかしらねえ…」(うっとり)
炎角「御屋形様のご先祖様にも興味あるぜ、イエッ」
風角「あるある! ついでに俺らの先祖にも興味ありあり!」
岩角「ひーちゃん様のご先祖を独り占めにしている蓬莱寺の先祖も見てみたいどー」
雷角「……行くぞ」
風角「あん?」
雷角「行くのだ」
水角「……ちょっと。雷角?」
岩角「何処へ行くんだ〜? そこ美味いのか〜?」


ぽかんとして未だ状況を飲み込めていないような4人に雷角はすっくと立ち上がり、言い放った。
何やら今回の雷角はやけに気合が入っているらしい!


雷角「前回の企画で叶わなかった我らが外法旅行! 今回こそ達成させるのだ! いざ行かん、我らも江戸の地へ! そして御屋形様のご先祖に一言物申すのじゃ!」
水角「物申すって・・・?」
風角「ひーちゃん様のご先祖をゲットできるように頑張れとか何とか?」
炎角「オーイエッ! それすっごい楽しそうだぜーイエッ! 行くぜ行くぜ〜燃・え・る・ぜー!」
岩角「ひーちゃん様のご先祖様にも会えるのか? おで、すごい興味あるどー」
雷角「それだけではない。我らの最大の目的は、蓬莱寺京梧の抹殺である!」


一同「しーん」


風角「か、過激〜雷角〜」
炎角「オーイエー! 恐ろしいぜ〜殺戮者だぜ〜イエッ!」
水角「…・・・あたしら子孫の方にだって何回か返り討ちにあってるってのに、先祖なんかに手を出して大丈夫?」←出してたのか
岩角「そでに〜。データによるとごのサイトの蓬莱寺京梧の強さは、ひーちゃん様のご先祖と五分だそうだど〜」
風角「こ、こえ〜。多分1、2位を争う実力者だぞ。そんな奴に喧嘩売るのかよ〜」
雷角「黙れ黙れッ! 勘違いするな! 喧嘩を売るのではない。我らの仕事は【暗殺】だッ!」
水角「はあ…。どっちにしても難しいと思うけどねえ…」
風角「大体どうやって行くんだよ〜」(ぶーぶー)
岩角「あっちでメシ食えるのか〜?」
炎角「イエイエッ! ダンスダンス! レボリューションッ!」(意味なし)
雷角「えーい黙らんか、お前らッ! 久々の…いや、我らにとって初めての主役企画にケチをつける気か〜!!」


初めての企画が自分たちとは直接関係ない外法キャラ、京梧の抹殺ってのもどうなのか。
しかし使命に燃えたぎっている雷角を最早誰も止められない!


風角「分かった分かった。まーひーちゃん様のご先祖様も見たいし、行くだけ行ってみようぜ」
水角「でも本当にどうやって行くんだえ?雷角、何か考えがあるんだろうねえ?」
雷角「そんなもん…!」
水角「そんなもん…?」
雷角「そんなもんはだなあ!」
岩角「なんだど〜」
雷角「………」
水角「? 何よ」
風角「何だよ?」
炎角「イエイエイエイエ! 興奮スピリット〜ッ! シャウッ!」
雷角「………どうやって行こう?」


一同「…………」


さあ、我らが鬼道衆は外法世界へ旅立つ事ができるのか?
そして天童様のご先祖様に一言物申し(?)、京梧を抹殺する事なんて本当にできるのか!?
何も先の展開考えてないけど、以下次号!!






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