第2話 さすらいの剣士登場

  訳が分からないうちに親友・比嘉青年に見送られ、1人慣れ親しんだ故郷から旅立った龍麻。
  大国アキツキーまでの道のりは遠い…。
「 よく考えたら俺、どうやってそこまで行くかも分かんない…」
  村を出て数キロ、龍麻は立ち止まり途方に暮れていた。(早ッ)
「 グワーゴーッ!!」
「 う、うわ、何…っ!?」
  その時、モンスターが現れた!!
「 よ、よく考えたら俺、持ち物薬草5個しかない! 武器とか何も持ってないーッ!!」
「 グ? グハグハグハー!!」
「 ぎゃー食べられる〜!! こっち来るなー!!」
  龍麻の無意識の攻撃!拳が繰り出された!!
「 グハアッ!!」
  モンスターは5のダメージを受けた!!
「 わー、怖いよ怖いよー!!」
  更に龍麻の攻撃!!
「 グワワー!!」
  モンスターは更に5のダメージを受けた!!
「 グハアアー【怒】!!」
  モンスター怒りの攻撃!!
「 わ…!? い…ッ!?」
  龍麻は15のダメージを受けた!!
「 ううう…死ぬ〜…」
  龍麻は戦意を失った!!(早ッ)
「 もう…いい…ここでゲームオーバーでいい…きゅう……」
  しかし龍麻が完全に諦めた時だった。
「 剣掌…ッ!!」
「 グハアッ!!」
  モンスターは50のダメージを受けた!!
  モンスターを倒した!!(10の経験地と10ゴールドを手に入れた!!)
「 え……?」
「 よお。大丈夫かよ、お前?」
  龍麻が座りこんで頭を抱えていた手をほどき、恐る恐る顔を上げると、そこには見知らぬ青年剣士が立っていた。
  青年は言った。
「 お前、1人か? 旅慣れない奴がこんな荒野をウロウロするなんて自殺行為だぜ? まぁ…ここはまだ村にも近いから、そんなに強い化け物もいないみたいだけどな」
「 …………」
  青年剣士は赤い髪をなびかせて遠くを見やりながら、出していた剣をチャキンと鞘に戻した。
  そうして、改めて龍麻を見やる。
「 おい、ホントに大丈夫か? あ、怪我してんのか? 立てるかよ?」
「 あ…う、うん……」
「 そっか。大した事なくて良かったぜ!」
  赤髪の青年剣士はそう言ってにっこりと笑うと、龍麻の元に屈み込んだ。
  そうして龍麻の事をまじまじと見つめた。
「 な、何……?」
「 ん…あぁ、いや。俺はよ、蓬莱寺京一ってんだ。世界中を旅して世界一の剣士になるのが夢なんだ。お前は?」
「 お、俺…俺、緋勇龍麻って言うんだ……」
「 緋勇か! んで、お前はこんな所で何してんだ?」
「 え、と……」
  龍麻はこの先の故郷から父に無理やり追い出され、大国アキツキーに向かわされている経緯を京一に話した。
  すると京一はしばらくの間何事か考え事をしてからにかっと笑って軽快に言った。
「 そんなら俺もその国まで一緒してやるよ! お前1人でこのまま旅したら、何が起きるか分かんねーし!」
「 え…で、でも悪いよ…?」
「 なーに、俺はどうせ行く所なんか定まってねェんだ。気にするなって。それにその大国には可愛いオネエチャンもいっぱいいるだろうしさ!」
「 ……そ、それなら一緒してもらえると…嬉しい…」
「 だろっ?」
  龍麻がおずおずとそう言うと、京一は嬉しそうに笑った。
「 んじゃ、いざ行こうぜ、相棒!」
  こうして龍麻は旅のお供・京一と大国に向かう事になったのだった。


  龍麻は旅の仲間・蓬莱寺京一と知り合った!
  《現在の龍麻…Lv(レベル)01/HP(生命数)15/MP(魔法力)05/GOLD(お金)210》



【つづく。】
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