「書庫の整理」を選んだ場合



 阿師谷一族は歴史が長いため、その書物の数も莫大なものがありました。

 父の導摩、長男の伊周は本を読むくせに片付けをしません。その後始末は、いつも龍麻の仕事だったのです。
 けれども、龍麻にとってこれら本の整理は、数ある家の仕事の中でも最も楽しいものでした。学校へ行かせてもらえない龍麻は、ここで自分の好きな勉強をすることができたからです。
 書庫はその大部分が「人を呪い殺す方法」だとかいう怪しげな魔術の本、あとは「イイ男を落とす方法」とかいう恋愛モノの本ばかりでしたが(それ恋愛ものか?)、龍麻はその中でも魔法の本を読むのが大好きでした。だから今日も半ばわくわくとしながら魔術の本を紐解いたのです。
「えへへ…。この間の続き…ずっと読みたかったんだ」



 さて、そんな龍麻が読んでいる魔法の本とは…?

@ 「異界の扉を開ける方法」が載っている本
A  「運命を切り拓く方法」が載っている本