(6)



  こっち見てそこに座れ、とドスの効いた声で言うと、相手は正座して俯いた。
「 ……足は崩していいんだよ、足は」
  柄にもなくソワソワと落ち着かない気持ちになりながら、それでも中原は精一杯いつもの調子で友之に言った。それから部屋のそこら中に散乱している服や雑誌を端に投げつけるようにしてどかし、テーブルも隅に寄せる。友之と完全に面と向かう形を取って、中原は胡座をかいた。
  テレビは消えている。部屋の中はしんとしていた。
「 数馬はどうした」
「 …ぃ……」
「 ……あ?」
  ぼそぼそと口許が動いたように見えたが、中原には友之の言葉が聞き取れなかった。自然いつものがなり声が口をついたが、それによって相手がびくりと肩を震わせたのが見えて、中原は思わず次に出す言葉のタイミングを逸した。しばし黙る。
  煙草が吸いたい。
「 ………トモ。聞こえねえんだよ、もっとデカイ声で言え」
「 …い……」
「 ………」
  この野郎。
  心の中でまずそんな単語が浮かんできたが、中原は同時に胸に迫る息苦しい気持ちに苛まれながら、目の前の小さな存在をじっと眺めた。
  きっと数馬からは、今日は自分が家に帰らないという話を聞いていたはずだ。突然姿を現されて面食らっただろうし、今は怖くて仕方ないだろう。ツイてないと思っているかもしれない。
  何にしろ友之の中原への畏怖というか怯え方は、いつも尋常ではなかった。幼い頃よく仲間外れにされいじめられていたからというのもあるし、事あるごとに突付かれて痛い思いをしたからというのもあるだろう。それに、大体にして中原の学生時代の様子は光一郎を介して少なからず聞かされているだろうから、大人しい友之が中原を避けたくなるのも、ある部分では仕方ないと言えなくもなかった。
  しかしそれにしても、と中原は思う。
「 お前は、俺とは口がきけないってのかよ?」
「 ………っ」
  中原にキツイ口調で言われて、友之はぐっと唇を噛んだまま、それでもふるふると首を左右に振った。よくよく観察してみると力を込めているのは口許だけではない。膝に置いている両手はぎゅっと握りこみ拳状になっているし、両肩にも無用な緊張が張っているのか、微かに揺れているのが見えた。もしかすると震えているのかもしれなかった。
  中原はそんな友之をひとしきり眺めると、自分の中の重苦しい気持ちが一気に胸にくるのを感じ、遂に自分から視線を外した。
「 ………そんなに怖いことしてねえだろ。今は」
  確かに昔は多少いじめたかもしれないが。今だって多少口煩いかもしれないが。
「 俺はな。お前に、もっとちゃんとした奴になってもらいたいんだよ」
  人の顔を真っ直ぐに見て、きちんと物の言える人間。
  自分の考えを相手にきちんと言える人間。
  感情を押し殺さない人間。
「 俺は……」
  けれどそこまで考えて中原は思わず口をつぐんだ。
  果たして自分自身こそ、友之に「なってもらいたい」と考えている部分を実践している人間だろうか。常日頃から友之にはああだこうだと説教づいているが、本当のところの感情を押し殺し、自分の考えを覆い隠して嘘の態度で人と接している点では、あまり偉そうな事は言えないかもしれない。
  ああ、そうか。
  ふと、中原は思い立った。

  だから光一郎の奴も悩むのか。

「 ………ったく」
  1人で悶々と悩んでいて、ついに何を言っていいのか分からなくなった中原はふうとため息をついて、だらんと汗ばんだ前髪をぐっと掻き分けた。以前はきっちり金色に染めていたやや短めの髪も、今は生え際から黒くなって随分汚くなってしまっている。そう言えば、最近は髪を切りにも行っていない。
「 ………」
  まあ、どうでもいいかと思いながら、それでも中原はもう一度、自らの髪の毛を今度は乱暴にかきむしった。
  すると友之が不意に声を出した。
「 ……正兄は…見た事、ある…?」
「 は……?」
  どきんとした。
「 み、見た事って……あの、今のビデオか?」
  言いながらまだ胸の鼓動がどくんどくんと早鐘を打っているのが分かった。
  名前を呼ばれたのは本当に久しぶりだったから。
  幼い頃、特に仲が悪かった夕実からはよく「正人」と呼び捨てにされていた。いつだったか、そんな夕実の言い方を真似て友之が中原のことを「正人」と呼んだ時、中原は夕実には怒らなかったのに友之には殴りつけて文句を言ったのだ。年下のくせに偉そうに呼び捨てにするな、と。あの時友之は驚いてぽろぽろ涙を落として、「ごめんなさい」と一度だけ謝って。
  それ以来、友之は中原の事は「正兄」と呼ぶようになっていた。あまり直接呼ぶような事はなかったが。
  今思うと自分はただ単に友之から、光一郎や修司が呼ばれているのと同じように呼ばれたかっただけなのかもしれない。自分も「兄貴」として見られたかったのかもしれない。
  いつからか、友之は光一郎の事は「光兄」とは呼ばなくなっていたけれど。
「 正兄……」
「 はっ!」
  思わず黙りこんでしまっていた中原に、友之が恐る恐る声をかけてきた。中原はそれで我に返ると、みっともなくしどろもどろになりながら身体を揺らして言葉を切った。
「 あんなもんくだらねえよ。大して面白くもねえだろ」
「 でも見た事あるの…?」
「 …………昔な」
  どうしてだか友之にそれを告白する時、中原は自分がひどく恥ずかしい事をしてしまったような気分に捕らわれ決まり悪そうに視線をずらした。数馬や他の仲間たちになら、以前の自分が見た名作や、一時期ハマッて集めたコレクションだって自慢したかもしれないのに。
  けれど友之には。
「 ……大体、お前人の部屋で何してんだよ。バカな事してんじゃねえ」
  友之は「そういう事」をしてはいけない。させたくない。
「 ………何で」
  けれどそんな「兄」の気持ちも構わずに「弟」はそう言った。どことなく不満気に。
「 何でじゃねえよ。お前なんかが見るのはまだ早い」
「 ………」
  そうだろうか。コイツだって高校生だ。もうすぐ高校2年だ。遅すぎるくらいだ。こういうものに興味を持っても何ら不思議はない。
「 ………数馬は…健全な男、なら…一度は、見るものだって…」
「 あのバカはバカだから、そんなバカの言う事なんか聞いてもしょうがねえ」
  けれど友之のその言葉を聞いた瞬間、もう言い返していた。
  数馬を「バカ」だと思うのは中原の心の底から出た正直な気持ちだった。…が、一方でアイツの言う事にも一理あると思っている自分もいた。
  けれども、やはり。
  健全。
「 ……何が健全だ。しょうもねえ」
「 ………」
「 それにトモ、お前今何時だ? もうこんな遅い時間じゃねえかよ。今日はコウの帰りが遅い日だったよな。お前はあれか、兄貴が遅い日だからバ数馬と遊び呆けて、そんで人ン家でこそこそAV見て、独りでマスかいてたってのか。大体、そのバ数馬は何処行った? さっきから訊いているだろうが!」
「 ………」
「 黙ってんじゃねえよ! ちゃんと言え!」
「 ………って……何?」
「 あン?」
「 ………マスカイテって……何?」
「 なっ……」
  思わず絶句する中原に、友之は眉をひそめて再びぐっと唇を噛んだ。足は未だに崩していない。それでも中原がデッキから取り出して足元に投げ捨てたビデオテーブに視線を注ぎながら、一生懸命何かを言おうとしている。
「 ………何も、知らないから………」
  そうして徐々に赤くなっていく頬に。
  小刻みに震え出す小さい唇に。
  中原は目が離せなくなった。
「 僕……おかしい………」
「 何がだよ……」
  自然に掠れた声になってしまった。それでも中原はもう怒る気がせず、ただ静かに友之を見つめた。今、友之が泣き出したら、やはり自分が泣かせたことになるのだろうかと思った。
「 何も……感じなかった……」
「 あ……?」
「 ビデオ…見ても……」
「 は………」
  先の言葉が見つからずに中原が声を失っていると、友之はますます顔を歪め、握った拳を更にぎゅうっと握りこんだ。
「 あんなの、見ても……嫌だ……。気持ち、悪い……」
「 気持ち悪い…?」
「 分からない、から…。どうして…ああいう事、するのか……」
「 ……気持ちいいからヤるんだろ」
  我ながらバカな返答だと思いながら、けれど中原は率直にそう答えていた。
  実際、アダルトビデオを見てサカッている友之など見たくもないとは思ったが、逆にこうも無関心だとそれはそれで心配だった。いや、無関心どころか今の友之は「その行為」に対して不快になってすらいる。拒絶している。
  それがまた中原の気持ちをより一層不安定にさせた。

  こいつは人肌が恋しいと思う事はないのだろうか。あれほど光一郎に依存しておいて。
「 ……まァ、お前がどう思おうがお前の勝手だよ。大体、このビデオが良くなかったのかもしれないしな」
「 ビデオが?」
  ふっと顔を上げてすぐに訊いてきた友之に中原は驚いてやや上体を後ろへ逸らした。それは、感じなかった自分はおかしくないのかと、正常なのかと確認したいが為に訊いてきたような問いに思われた。
  中原はごくりと息を飲んだ。
「 ……ああ、そうだよ。大体、こりゃ何だよ? 『グッドラック人妻の恋』? 『世間知らずの平凡な人妻が国際線の副操縦士と禁断の愛憎劇』…って、あのバ数馬はよくもこんなくだらんものを借りたな。俺だったらもっとスゴイのを選んだぜ」
「 すごいの…?」
「 ああ。俺らが学生ン頃はもっとレベル高いやつがバンバン出ていたからな。よく光一郎や修司とも一緒に見たぜ」
「 え…?」
「 あ………」
  しまった、と思った時にはもう遅かった。友之の表情がみるみる引いていくのが手に取るように分かった。
「 コウも…こういうの、見るの……?」
「 ………昔な。大昔。俺が見せたんだよ」
「 コウはこういうの、好き……?」
「 ………」
  光一郎のことになるとバンバン声が出るんだな。
  皮肉な気持ちになりながら中原は不意に心の中が黒くなるのを感じた。ひどく気にしたようになって微かに身じろぐ友之。どうしてこうなんだろう、と思わずにはいられない。
「 当たり前だろ。あいつだって男だぜ」
「 ………」
  だからだろうか。ぺらぺらと口から言葉がこぼれ落ちた。そう言えば具合が悪くて仕事を切り上げてきたのだった。急に身体にだるさを感じる。
「 もっともあいつはこんなんで処理しなくても幾らでも引く手数多だろ。あいつ、ひっきりなしに色んな女に言い寄られるしよ。毎日だって女替えられるんじゃねえ?」
「 コウ……そんな人、いない……」
「 お前が知らないだけかもしれないだろうが。何でそんな事が言える」
  どうしてこんな事を言っているのか分からない。友之をいじめていた、子供だった頃の自分のようだ。
「 大体、お前はこんな所でガキの遊びしてよ。光一郎の事を本当に分かっているのか? あんだけ一緒にいて、一緒に暮らして、お前は本当にあいつの事を知っているのか? あいつが今何を悩んでいるのかとかもな」
「 え……」
「 お前が何に悩んでいるのか知らねえよ。エロビデオに感じない? だから何だよ、どうでもいいだろ。お前はそうやって自分の事ばっかりで、光一郎が何を考えているのか分かろうとした事あるのか」
「 ………」
  中原の言いように友之は言葉がなかった。それは先刻数馬に言われた事と似ていた。

  由真に「大丈夫」と言ってあげられなかった自分。

「 お前、自分の事ばっかりだな」
「 ………」
  中原の言葉が胸に刺さる。そうなのだ、自分の事しか考えていない。大人になりたい、そう言って光一郎に黙って家を空けて、やっているのはこんなバカみたいな事で。
  恥ずかしい。
「 ………悪い」
  けれど、そう思った瞬間中原が不意に謝ってきた。友之が驚いて顔を上げると、中原はひどく疲れたような顔をしたままぼそりと言った。
「 悪い。今俺、お前に当たった。お前のことじゃねえよ。今のは俺に言った言葉だ」
「 え……」
「 コウがお袋に会ったって話、聞いたか」
  突然出された話題に友之が途惑っていると、中原は友之が聞いていない事だと思って焦ったのか慌てて片手を振った。
「 ああ、何でもねえ。どうでもいい事だ。お前が聞いてないなら尚更大した事じゃねえんだろ。だからあいつもあれ以上話さなかったんだろうし…」
「 コウ……何て?」
「 いいんだよ。お前は気にするな」
「 聞いた……」
「 え?」
「 コウ…言っていた。会ったって」
「 ………お前にも言っていたのか」
  中原は少しだけ考えた風になった後、やがて友之をまじまじと見やった。
「 それでお前は何を言ったんだ。あいつに」
「 え……何も……」
「 何も?」
「 コウ……それしか言わなかったから」
「 訊かなかった?」
  こくんと頷くと、中原は少しだけいつもの怒り顔になった。けれどももう今日はこれ以上友之を責める気持ちはないようで、ふうと改めて息を吐き出すと中原はようやく背後を見て声を出した。
「 そこのバカ。いいから早く入って来い! 中途半端にドア開けやがって寒いんだよ!」
「 嫌だなあ、人が悪い。気づいていたの?」
「 盗み聞きしている奴に言われたくねえよ」
  中原の嘆息と共に、そのすぐ背後から大きな影が揺れた。友之がはっとして視線をそちらへやると、いつからそこにいたのか数馬がコンビニエンスストアのビニール袋をぶら下げて、にこにこと笑っていた。
「 ただ今、トモ君」
「 お前の家じゃねえだろ」
「 あーあ、反則だよなあ。先輩、今日は帰らないって言ったじゃないですか」
「 俺の家だ。いつ帰ろうが俺の勝手だ」
「 まあ、そうですけどね」
  よいしょ、と友之のすぐ隣に座りこんでから、数馬は中原と友之の間にどんと買ってきた物を置いた。そうして黙りこむ2人には構わずに1人袋の中をガサガサと漁り、中原と友之にそれぞれ買ってきたビール缶を差し出した。
「 飲も飲も。あのねえ、知っている? 今キャンペーンやっているんだよねえ。このビールについているこのシール、これ20点分集めて応募すると2万名様にジャンボ宝くじ百枚当たるんだって」
「 ……おい、トモに渡すな」
「 トモ君はさあ、もし3億円とか当たったらどうする? ボクが当たったらトモ君に好きな物何でも買ってあげる。美味しい物でも旅行でも、何でもオッケーだよ?」
「 あの……」
「 おい数馬。トモには酒飲ますなっていつも言っているだろうが…」
「 ね、ほーんと。もしバーンと大金でも手に入ったらさ。2人でどっか旅行行こうね。2人っきりでね」
「 おい数馬」
「 でも2人っきりなんて言ったら怒る人いっぱいいるだろうな」
「 聞いてんのか!」
  どこまでも自分の言う事を無視する数馬に業を煮やし、中原は渡されたビールの缶を思い切り床に叩きつけて怒鳴り声を上げた。途端に友之はびくんとして縮み込み、今にも崩れ落ちそうな顔で中原のことを見上げた。
  けれど、当の数馬の方は。

「 聞いてないかも」
  未だ中原を見ようとせず、数馬は依然としてふてぶてしい態度でもってそう言った。けれど背中に当たる殺気がいい加減マックスになろうとしている時、友之の縋るような視線もあったからか、数馬は深くため息をついて中原に振り返った。
「 何ですか。殴るの? 何に対して? 無視した事? トモ君にビール飲ませようとした事? ビデオ借りた事?」
「 ……全部だ」
「 ボクは悪い事をしたとは思ってないですよ。ボクはいつだってトモ君にとって良いと思う事しかしないですから」
「 言うじゃねえかよ……」
「 事実です」
  きっぱりと言ってから、数馬は再び友之を見てにっこりと笑った。それから中原の傍に放置されているビデオを手に取り、傍の袋に入れると新しい物を探りながら実に何でもない事のように言った。
「 トモ君、これ全然感じなかったんだって? やっぱトモ君は年上の女は駄目なんだね。ボクと同じだ」
「 ………変じゃない?」
  ようやく友之がぽつりと言葉を吐くと、数馬は嬉しそうに目を見開いた。
「 変じゃないよー。実はボクもこれ、全然面白くなかったし」
「 え………」
「 それでね」
  すっかり中原をいない者のように扱う数馬は、マイペースのまま友之に向き直って先を続けた。
「 実は今またスゴイの借りてきちゃった。これはね、トモ君好きかもね。ボクも見た事ないから何とも言えないけど」
「 ………見た事ないのに何がスゴイって分かるんだよ」
  中原が口を挟んだ。体調が悪いせいか、それとも先刻友之に言い過ぎてしまった事を後悔しているのか、中原の数馬への押しはイマイチ弱かった。
  数馬は言った。
「 これはね、男同士のセックスビデオ」
  さっと手にとって掲げたそれは、しかし灰色のケースに入っているだけでタイトルも拝めなかった。数馬はそれをちらちらと友之の前に振りながら笑った。
「 トモ君はさ、こういうのの方が好きかもね」
「 え……」
「 数馬ッ!!」
  中原が急にがばりともの凄い勢いで立ち上がった。友之が驚いて弾かれたように急に大きくなった姿を追うと、その影の主である中原は怒りに満ちた顔で数馬の事を睨み据えていた。
「 テ、テメエ……!」
「 ……ここじゃもう見られないね、トモ君。ボクン家行く?」
「 数馬! テメエ、いい加減にしろよ…!」
  今すぐにでも殴りつけたい、けれど傍に友之がいるからと躊躇しているような、必死に感情を抑えているような中原に、けれど数馬はただ静かだった。視線も向けずに言った。
「 あんただって言ったじゃないか」
「 あ!? 何がだよ!」
「 コイツが、自分の事しか考えてないって」
「 だ……ッ」
「 だから。俺が教育してあげるんだよ。こいつのことを」

  ねえ、トモ君?

  急にくるりと友之に視線を寄越し、数馬はにっこりと笑った。

 ボクだけだから。ボクだけがトモ君のそのどうしようもない、進歩のない性格を叩き直してあげられるんだから。ビデオを見る事が大切なんじゃないけど。でもね。
  何かしなくちゃ始まらないでしょ?


「 ………」

「 大事な時に何か言えるくらいにはなっておかなきゃ。後で困るよ」
  そう言う数馬に、怒り心頭の中原も、そして友之当人も、もう返す言葉を見つけられなかった。
  自分のことばっかり。
  数馬の言葉、先刻の中原の言葉が友之の胸に染みた。
  そうして数馬は、その痛む友之の胸元に自分が手にしていたビデオテープをぐいと押し付けて薄く笑った。



To be continued…



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